少なくとも110円は突破、場合によっては…!?

著者:武市佳史
投稿:2019/05/17 10:28

◆巻き戻し優勢 - 新たな懸念は跳び出さず…

※ご注意:予想期間は5月18日と表示されていますが、本日(5月17日)の東京・欧州・NY市場の値動きを想定した記述となります。


「米中を巡る先行き不透明感」は依然として続いていますが、昨日は「新たな懸念材料」は跳び出しませんでした。
このため「巻き戻し(円売り)」が先行し、「強めの米経済指標/良好な米企業決算を背景にした株高⇒ドル買い」が後を押しました。
リスク回避姿勢は緩んだことで、ドル円は“110円手前”に反発しています。

◆ただ、ここから上は「戻り売りニーズが旺盛」…?

再び“週足・一目均衡表先行スパンの雲下限(109.590円)”を上回った格好ですので、テクニカル的な懸念は後退しています。
しかしまだ明確とはいえず、冒頭で記した「米中を巡る先行き不透明感」も燻り続けています。
このため「“上値の重さ”が目立つ」といった展開を本日は懸念せざるを得ず、ここから上では「戻り売りニーズが旺盛」も想定せざるを得ないところがあります。

◆それでも現在は「株高・債券安(金利高)」の流れ…!?

ただ前記「強めの米経済指標/良好な米企業決算」を背景に、現在は「株高・債券安(金利高)」の流れになっています。
“上げ渋り”との見方が懸念される日経平均ですが、世界的には「出遅れている」…?

まだ「基本は膠着(揺れ動き)」を想定せざるを得ないところはありますが、引き続き「戻り売りではなく、押し目買い」で臨みたいところです。
そして「目先は上値が重い」との見方が大勢を占めているだけに、「少なくとも110円は突破」、場合によっては“4/24~5/13の38.2%戻し(110.312円)”とも重なる「“日足・一目均衡表先行スパン下限(110.316円)”まで伸ばす」を期待したいところです。

◆ドル円 抵抗・支持ライン

上値5:110.710(4/24~5/13の50%戻し、5/3~5/13の61.8%戻し、日足・一目均衡表基準線、週足・一目均衡表転換線、月足・一目均衡表先行スパン上限、20月移動平均線、ピボットハイブレイクアウト)
上値4:110.498(100日移動平均線、20週移動平均線)
上値3:110.292(5/8高値、日足・一目均衡表先行スパン下限、4/24~5/13の38.2%戻し、5/3~5/13の50%戻し、ピボット2ndレジスタンス)
上値2:110.101(5/9-10高値、ピボット1stレジスタンス)
上値1:110.000(大台、5/16高値、日足・一目均衡表転換線、5/3~5/13の38.2%戻し)
前営業日終値:109.842(-1σ、月足・一目均衡表転換線)
下値1:109.683(月足・一目均衡表基準線)
下値2:109.590(週足・一目均衡表先行スパン下限/基準線、5/13~5/16の38.2%押し)
下値3:109.495(5/13~5/16の50%押し、ピボット1stサポート)
下値4:109.334(5/16安値、5/13~5/16の61.8%押し)
下値5:109.144(5/14-15安値)

※ユーロ円やユーロドルなど、他の通貨ペアの抵抗・支持ラインは〔一週間の為替市場を分析!マーケット・チェックWebセミナー〕にて公開中。

13:02 ドル円 抵抗・支持ライン追加
武市佳史
株式会社マネーパートナーズ チーフアナリスト
配信元: 達人の予想