■要約
クロス・マーケティンググループ<3675>は、リサーチ事業、ITソリューション事業、その他の事業と3つの事業を展開している。主力のリサーチ事業では、ネットリサーチをコアに様々なリサーチにおいてワンストップサービスを提供している。ITソリューション事業では、スマホートフォンアプリの企画・開発・運用やエンジニアの派遣などを行っている。その他の事業では、マーケティング支援に関わるプロモーション事業を行っている。設立はマーケティングリサーチ業界でも最後発だったが、今や業界大手の一角を占めるようになった。現在は、各事業の機能を強化するとともに各事業の機能をクロスオーバーし、多様化する顧客ニーズへの対応力を強めている。また、海外での領域拡大にも積極的に取り組んでいる。
同社リサーチ事業の特徴は、登録モニターの質と量にある。量については、同社のアクティブな登録モニターが約500万人おり、十分な量を確保できている。質については、登録モニターの基本属性を常に最新に保ち、悪質な不正回答者を登録抹消するなど、登録モニターの品質管理を徹底している。また、サポート体制も、セールス、リサーチャー、ディレクターなどすべての担当者が一丸となって顧客に接し課題解決に当たっていることから、機能が分離しがちな他社に対してアドバンテージとなっている。顧客からすると、サポート体制に加え、課題に対し適切に提案・設計するリサーチャーの経験や、ITソリューションなどグループ内外の機能を利用したトータルなマーケティングソリューションの提案などが、差別化につながっているように思われる。同社は今まさに、こうした強みを意識的に生かそうとしているところである。
2018年12月期の業績は、売上高17,491百万円(前期比4.4%増)、営業利益954百万円(同31.4%増)となった。課題となっていた生産性の改善や一層の成長へ向けた内外営業組織体制の強化に時間がかかり、業績予想を下方修正した。しかし、第4四半期には、メディカル系リサーチが好調に推移したほか、営業組織体制の強化策が実り始め、業績回復の兆しを見せている。2019年12月期業績見通しについて、同社は売上高20,000百万円(前年比14.3%増)、営業利益1,250百万円(同30.9%増)を予想している。人員採用や各施策への投資拡大はあるものの、内外リサーチ事業の継続的な業容拡大に加え、高付加価値で高生産性の事業構造の構築を進めることで、収益力の回復を見込んでいる。
現在、ITなど各種技術がスピードを上げて進化し、プロモーション方法がマスメディアからデジタルマーケティングへと急速にシフトしている。しかし、質量ともに十分なモニター数を抱え、担当者が一丸となって顧客に接し課題解決に当たるサポート体制、グループ機能をクロスオーバーさせたマーケティングソリューションの提案といった強みがある同社にとっては、そうした強みをより生かせる時代が到来したと言うことができる。加えて、異業種との戦略的提携を積極化しており、高付加価値で高生産性の事業構造の構築を足早に進めている。2019年12月期は、次なる中期的な成長に向け弾みを付けることになると思われる。
■Key Points
・ネットリサーチからマーケティングソリューションへ向けて業容拡大中
・強みはモニターの質量、一丸のサポート、グループ機能のクロスオーバー
・2018年12月期は業績底打ち、2019年12月期は強みを発揮し中期成長へ弾み
(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光)
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クロス・マーケティンググループ<3675>は、リサーチ事業、ITソリューション事業、その他の事業と3つの事業を展開している。主力のリサーチ事業では、ネットリサーチをコアに様々なリサーチにおいてワンストップサービスを提供している。ITソリューション事業では、スマホートフォンアプリの企画・開発・運用やエンジニアの派遣などを行っている。その他の事業では、マーケティング支援に関わるプロモーション事業を行っている。設立はマーケティングリサーチ業界でも最後発だったが、今や業界大手の一角を占めるようになった。現在は、各事業の機能を強化するとともに各事業の機能をクロスオーバーし、多様化する顧客ニーズへの対応力を強めている。また、海外での領域拡大にも積極的に取り組んでいる。
同社リサーチ事業の特徴は、登録モニターの質と量にある。量については、同社のアクティブな登録モニターが約500万人おり、十分な量を確保できている。質については、登録モニターの基本属性を常に最新に保ち、悪質な不正回答者を登録抹消するなど、登録モニターの品質管理を徹底している。また、サポート体制も、セールス、リサーチャー、ディレクターなどすべての担当者が一丸となって顧客に接し課題解決に当たっていることから、機能が分離しがちな他社に対してアドバンテージとなっている。顧客からすると、サポート体制に加え、課題に対し適切に提案・設計するリサーチャーの経験や、ITソリューションなどグループ内外の機能を利用したトータルなマーケティングソリューションの提案などが、差別化につながっているように思われる。同社は今まさに、こうした強みを意識的に生かそうとしているところである。
2018年12月期の業績は、売上高17,491百万円(前期比4.4%増)、営業利益954百万円(同31.4%増)となった。課題となっていた生産性の改善や一層の成長へ向けた内外営業組織体制の強化に時間がかかり、業績予想を下方修正した。しかし、第4四半期には、メディカル系リサーチが好調に推移したほか、営業組織体制の強化策が実り始め、業績回復の兆しを見せている。2019年12月期業績見通しについて、同社は売上高20,000百万円(前年比14.3%増)、営業利益1,250百万円(同30.9%増)を予想している。人員採用や各施策への投資拡大はあるものの、内外リサーチ事業の継続的な業容拡大に加え、高付加価値で高生産性の事業構造の構築を進めることで、収益力の回復を見込んでいる。
現在、ITなど各種技術がスピードを上げて進化し、プロモーション方法がマスメディアからデジタルマーケティングへと急速にシフトしている。しかし、質量ともに十分なモニター数を抱え、担当者が一丸となって顧客に接し課題解決に当たるサポート体制、グループ機能をクロスオーバーさせたマーケティングソリューションの提案といった強みがある同社にとっては、そうした強みをより生かせる時代が到来したと言うことができる。加えて、異業種との戦略的提携を積極化しており、高付加価値で高生産性の事業構造の構築を足早に進めている。2019年12月期は、次なる中期的な成長に向け弾みを付けることになると思われる。
■Key Points
・ネットリサーチからマーケティングソリューションへ向けて業容拡大中
・強みはモニターの質量、一丸のサポート、グループ機能のクロスオーバー
・2018年12月期は業績底打ち、2019年12月期は強みを発揮し中期成長へ弾み
(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光)
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