「ブレイクの時」を静かに待つ…!? - Part2

著者:武市佳史
投稿:2019/02/21 10:59

◆またしても“上値の重さ”に弾かれて…

※ご注意:予想期間は2月22日と表示されていますが、本日(2月21日)の東京・欧州・NY市場の値動きを想定した記述となります。


“株高の連鎖に伴う円売り”&“5・10日に絡んだ国内輸入筋のドル買い”を背景にして、欧州タイム序盤にかけて“110.946円”へ上値を伸ばす場面が見られました。
しかし昨日もそこまで…。
“111円手前のドル売りオーダー”は分厚く、「乗せ切る」には至りませんでした。
その後はNYタイム中盤にかけてジリジリと値を落とし、“110.60円水準”で注目のFOMC議事要旨を迎えています。

◆“ドル買い戻し”優勢でも“111円回復”には至らず… - FOMC議事要旨

 『年後半のバランスシート縮小停止を望む(ほぼ全ての参加者)』
この“ハト派寄り”の内容は、一部で騒がれたように“ドル売り”が進行するかに思われました。
しかし
 『今年の金利目標をどう調整するのが適切か、まだ明確ではない(多くの参加者)』
と、“年内の利上げ再開”に含みも残されたことから、逆に“ドル買い戻し”が優勢となっています。
もっとも、それでも“111円回復”には至っていませんので、“上値の重さ”が目立っているのは相変わらずです。

◆“利益確定売り”も覚悟した上で…!?

「乗せ切れなかった」直後なだけに、もしかしたら“利益確定売り”を一旦覚悟しなければならないのかもしれません。
しかし「大きく崩す材料に欠く」のも事実であり、それでいて「“上値の重さ”ばかりが先行」しているのが実状です。
そうなると「大きくは崩れるは期待薄」と見るのが、やはり自然ということになります。

不安定要素(先行き不透明感)を含んだファンダメンタルズばかりですので、本日も「大きな押し上げ」は望めないかもしれません。
それでも「戻り売りではなく、押し目買い」を継続しながら、「ブレイクの時」が来るのを、静かに待ちたいところです。

◆ドル円 抵抗・支持ライン

上値5:111.457(12/21高値、12/26高値、ピボットハイブレイクアウト)
上値4:111.336(12/27高値、200日移動平均線、20週移動平均線)
上値3:111.123(2/14高値、ピボット2ndレジスタンス)
上値2:111.032(ピボット1sレジスタンス、大台)
上値1:110.946(2/20高値)
前営業日終値:110.866
下値1:110.739(20月移動平均線、100週移動平均線)
下値2:110.615(ピボット1stサポート)
下値3:110.529(2/20安値、50週移動平均線、月足・一目均衡表先行スパン上限)
下値4:110.417(2/18-19安値、日足・一目均衡表転換線、ピボット2ndサポート)
下値5:110.255(2/15安値)

※ユーロ円やユーロドルなど、他の通貨ペアの抵抗・支持ラインは〔一週間の為替市場を分析!マーケット・チェックWebセミナー〕にて公開中。

12:46 ドル円 抵抗・支持ライン追加
武市佳史
株式会社マネーパートナーズ チーフアナリスト
配信元: 達人の予想