タマホーム Research Memo(2):注文住宅大手でリフォームや戸建分譲など周辺事業領域に展開中

配信元:フィスコ
投稿:2019/02/06 15:22
■事業概要
1. 事業内容
タマホーム<1419>の事業セグメントは、住宅事業、不動産事業、金融事業、エネルギー事業、その他事業の5つの事業セグメントで開示されており、2019年5月期第2四半期累計の売上高構成比で見ると住宅事業が8割弱を占める主力事業となっている。各セグメントの内容は以下のとおり。

(1) 住宅事業
住宅事業の主力は、注文住宅の建築請負事業である。同社は、「より良いものを より安く提供することにより 社会に奉仕する」という経営方針のもと、設立当初から注文住宅としては画期的な低価格を実現し、主にロードサイド型の独立型店舗の出店により全国展開を進め、テレビCMや折込チラシ等の広告宣伝による積極的な集客戦略を行うことで顧客を獲得し、成長を続けてきた。2019年5月期第2四半期末の店舗数は244店舗となっている。

注文住宅のラインナップとしては、設立当初からの主力製品である「大安心の家」(自由設計・オール電化・豊富な設備仕様が特徴)を中心として、都市部での狭小地向け3階建て住宅である「木望の家」、低価格訴求商品である「シフクノいえ」や高価格帯商品となる「大安心の家 PREMIUM」、ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー)対応商品など各種商品をラインナップしている。また、2016年7月より戦略商品として各地域のニーズに合わせた「地域限定商品」を順次投入しており、全国42都道府県(2018年11月末時点)で販売している。商品の平均価格帯を見ると、主力の「大安心の家」が1,800万円前後、低価格帯商品が1,200万円前後、高価格帯商品が3,500~4,000万円となっている。また、「地域限定商品」に関しては1,700万円前後で販売している。

その他、同セグメントにはリフォーム工事請負事業、住宅関連紹介事業(住宅建築に付随する各種工事や引っ越し、インターネット回線等の提携業者への紹介)などが含まれる。

(2) 不動産事業
不動産事業には分譲宅地・戸建分譲販売事業、マンションの企画・開発・販売事業、オフィスビルサブリース事業のほか、2017年より開始したオフィスビル区分所有権販売事業が含まれる。同事業は東京主要区で中小規模のオフィスビルを1棟仕入れて、バリューアップ後に全国の不動産オーナー(個人)や法人企業向けに1棟まるごと、またはフロアごとに所有権を小口化して販売するビジネスモデルとなる。

(3) 金融事業
金融事業は、主に住宅購入者向けの火災保険や地震保険、生命保険など各種保険の販売代理業務のほか、子会社のタマファイナンス(株)にて住宅購入資金の本融資実行までのつなぎ融資サービスを行っている。売上構成比は全体の1%弱と小さいものの利益率は高く、同社の中では安定収益源となっている。

(4) エネルギー事業
子会社の(株)九州新エネルギー機構が福岡県大牟田市でメガソーラー発電所(タマホーム有明メガソーラー発電所)を運営している。2015年2月より発電を開始し、全量を九州電力<9508>に売電している。 発電能力は約15MW (メガワット) となっており、金融事業と同様に売上規模は小さいものの利益率は高く、安定収益源となっている。なお、発電能力については今後も現状維持の方針となっている。

(5) その他事業
その他事業には、国内子会社で展開する広告代理業や、家具販売・インテリア工事の請負、地盤保証などの住宅周辺事業、 ホテル運営事業、障がい者雇用支援のための農業事業に加えて、海外では子会社を通じ、メコン圏を中心に現地法人との共同開発事業を行っている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)



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