日経平均は4営業日ぶりの小反落でしたが

著者:斉藤紀彦
投稿:2019/02/05 19:58

テクニカル指標は高値圏を示唆するものが増えています

日経平均は-39円安の20844円と4営業日ぶりに小反落しました。

朝方は、米国株高や円安ドル高を支えに高く始まり、寄り付き直後に+97円高の20981円まで上昇しましたが、買い一巡後は先物売りから下落転換しました。

本格化する決算発表で通期業績予想を下方修正する企業が目立つことから先行きに対する不透明感で利益確定売りが出たほか、1月既存店売上高が弱含んだファーストリテが下げ幅を広げて日経平均の重しとなりました。

持ち直す場面もありましたが戻りは鈍く、円安基調の一服もあって大引け間際には安値で-60円安の20823円まで下げ幅を広げました。

また上海株市場などアジアの主要市場が春節(旧正月)に伴う休みとなっていることから手掛かり難で取引は低調でした。

東証1部の売買代金は2兆1054億円、騰落銘柄数は値上がり1325銘柄、値下がり730銘柄、日経225採用銘柄では値上がり133銘柄、値下がり85銘柄でした。

ファーストリテが1銘柄で日経平均を約53円、押し下げています。

日経ジャスダック平均は小幅に続伸、東証マザーズ指数は3日続落で約1ヶ月ぶりの安値となりました。

日経平均のテクニカル指標は、高値圏を示唆するものが一気に増え始めました。

きょうは米国株高を背景に高く始まり、直近の高値である1日の20929円を上抜けたものの、売買代金が減少傾向にあることから上値が重くなって下落転換しました。

一方できのうの安値20823円と同値で下落も止まり、底堅かったとも言えます。

ただやはり心理的なフシ目の21000円を前に戻り売り圧力の高まりが意識されており、テクニカル指標も高値圏を示唆するものが増えてきていますので、やはり水準としては利益確定売りを進めるところだと思います。

荒れるSQ週の割にはココまでは比較的おとなしい動きとなっていますが、もしSQ近辺まで上昇が続くようなことがあれば目先の過熱感も高まりますので相場の転機になりやすい状況に変わりはないと思います。
斉藤紀彦
ザイナスパートナー株式会社 代表取締役社長
配信元: 達人の予想