本日は“収斂圧力”が意識される…!?

著者:武市佳史
投稿:2018/12/28 10:53

◆押し戻されるも、NYタイム終盤に反発

※ご注意:予想期間は12月29日と表示されていますが、本日(12月28日)の東京・欧州・NY市場の値動きを想定した記述となります。


まさに逆転満塁ホームラン…。

日経平均は“2万円の大台回復”を見せましたが、“織り込み済”と判断されたこともあり、ドル円は“伸び悩み”が目立ちました。
そして“歴史的な急騰の反動”+“米中関係悪化懸念の再燃”が重なったNYダウが600ドル超の反落に転じると、ドル円も110円半ばへと押し戻されていきました。

ところがNYタイム終盤、突如として「年金のリバランス」と見られる買いが噴き出しました。
売り煽っていた短期筋は巻き戻しを強いられ、わずか1時間で“800ドル超の上昇(600ドル安⇒260ドル高)”をNYダウは演じました。
これに引っ張られる格好でドル円も反発に転じ、111円台へと押し戻されていきました。

◆やはりドル売りには一服感…?

こうして反落に転じたものの、テクニカル上では“200日移動平均線(本日は111.030円)”に支えられる状況は続いたことになります。
そして荒っぽい動きではありますが、前日同様「ひとまず底を打った」、少なくとも「ドル売りには一服感台頭」と見るのが自然の状況ともいえます。

◆“荒い動き(揺れ動き)”になる可能性は残るが…

本日は東京市場が“年内最後”、欧米市場も“年度末”に当たることを考えると、流動性はさらに低下すると見られます。
そうした中で“仕掛け的な動き”が一昨日・昨日と続き、そして“跳ね返され(巻き戻され)”ました。
そうなると積極的な売買は、さらに“手控えられやすくなる”…?

“株価を睨みながら…”はまだ続くのでしょうが…、
また“荒い動き(揺れ動き)”になる可能性も残っていますが…、
最終的には“200日移動平均線への収斂圧力”が意識されると見たいところです。

◆ドル円 抵抗・支持ライン

上値5:111.842(12/13~12/25の50%戻し、ピボット2ndレジスタンス)
上値4:111.457(12/21高値、12/26高値、日足・一目均衡表転換線、12/13~12/25の38.2%戻し)
上値3:111.336(12/27高値、ピボット1sレジスタンス)
上値2:111.182(12/27高値後の76.4%戻し)
上値1:111.097(12/27安値後の戻り高値、12/27高値後の61.8%戻し水準、100週移動平均線)
前営業日終値:110.974(200日移動平均線、20月移動平均線、大台)
下値1:110.851(12/27安値後の38.2%押し)
下値2:110.775(12/27安値後の50%押し)
下値3:110.698(12/27安値後の61.8%押し)
下値4:110.452(12/27安値、ピボット1stサポート)
下値5:110.298(50週移動平均線)

※ユーロ円やユーロドルなど、他の通貨ペアの抵抗・支持ラインは〔一週間の為替市場を分析!マーケット・チェックWebセミナー〕にて公開中。

11:48 ドル円 抵抗・支持ライン追加
武市佳史
株式会社マネーパートナーズ チーフアナリスト
配信元: 達人の予想