「基本は膠着」も、本日も「突破の可能性有」…!?

著者:武市佳史
投稿:2018/12/13 10:34

「基本は膠着」も、本日も「突破の可能性有」…!?

◆“突っかける”も、“明確なブレイク”には至らず…

※ご注意:予想期間は12月14日と表示されていますが、本日(12月13日)の東京・欧州・NY市場の値動きを想定した記述となります。


確かに“リスク回避ムード”は和らぎ、ドル円は“堅調推移”を見せました。
しかし期待した“明確なブレイク”には至らず、“ワンタッチ”に留まりました。

“米中貿易交渉進展への期待感”に加えて、昨日は“Brexit懸念の後退(保守党内投票でメイ英首相が信任)”“伊予算問題の後退(財政赤字比率を2.4%⇒2.04%に引き下げ)”も重なりました。
リスク回避姿勢の後退はある意味で当然といえる状況であり、株価は世界的に反発、円も売り戻しが目立つ中、ドル円は重く圧し掛かる“113.50円ライン”に突っかけました。
しかし“欧州通貨高⇒ドル売り”も同時に進行したこともあり、越え切るには至りませんでした。


◆“欧州中心”で本日も“動きづらい”…?

こうした状況下で本日は、来年度(2019年)の欧金融政策を占う“ECB理事会&ドラギ総裁記者会見”、英Brexit問題/伊予算問題が討議される“EU首脳会議”が予定されています。
一方で米国は主だった経済指標が不在となりますので、本日も“欧州中心”の展開を想定せざるを得ないということになります。
“113.10-00円のドル買いオーダー/113.40-50円のドル売りオーダー”にガッチリと固められている状況を考えれば、本日も“動きづらい(膠着継続)”と考えるのが自然かもしれません。


◆ただし“円買い”が緩んでいる - 地合いは良好

ただしリスク回避姿勢後退から“円買い”が緩む中、“欧州通貨の巻き戻し”は昨日にある程度吐き出された可能性が残ります。
そうなるとにつれて進行した“ドル売り”は減退する可能性が残ることになります。

基本は「膠着(前記レンジ内での揺れ動き)」と見ますが、昨日同様に本日も「突破の可能性あり」、仮に失敗しても「下値は浅い」と見て、対峙したいところです。


◆ドル円 抵抗・支持ライン
上値5:114.033(11/28高値、大台)
上値4:113.818(12/3高値、ピボットハイブレイクアウト)
上値3:113.646(12/4高値、ピボット2ndレジスタンス)
上値2:113.517(12/12高値、ピボット1sレジスタンス)
上値1:113.416(50月移動平均線)
前営業日終値:113.256(日足・一目均衡表基準線)
下値1:113.141(12/12安値、20日移動平均線、ピボット1stサポート)
下値2:113.009(12/11安値、50日移動平均線、日足・一目均衡表転換線、12/10~12/11の38.2%押し、大台)
下値3:112.946(日足・一目均衡表先行スパン上限、ピボット2ndサポート)
下値4:112.853(12/10~12/11の50%押し、200週移動平均線)
下値5:112.780(週足・一目均衡表転換線)


※ユーロ円やユーロドルなど、他の通貨ペアの抵抗・支持ラインは〔一週間の為替市場を分析!マーケット・チェックWebセミナー〕にて公開中。

10:59 ドル円 抵抗・支持ライン追加
武市佳史
株式会社マネーパートナーズ チーフアナリスト
配信元: 達人の予想