ドル円は次のテーマを模索中

投稿:2018/11/14 14:32

ドル円は次のテーマを模索中

ドル円はそろそろ上下どちらかに振れるのではとの期待感もありますが、現在の膠着状況を抜け出す材料は見えていません。本日の22:30に発表される米消費者物価指数や明日の22:30に発表の小売売上高からドル円の方向感を見出したいところです。ただ、米消費者物価指数や米小売売上高は重要指標ではありますが、すでに12月の米利上げは規定路線となりつつあるなかで、動意がつけられるかは疑問です。

ドル円がこう着状態となっている背景に、安全通貨のドルと円が同じ方向に動くことが考えられます。そのため、ブレグジットやイタリア予算案などのリスクイベントでも動きが限定的になってしまいます。さらに米中間選挙を終えて米議会はねじれ議会になりましたが、米雇用統計やFOMCでは米経済の強さが改めて確認されており、強弱材料が混在していることもあげられるでしょう。予想レンジは113.00円から114.50円前後でNYダウや米10年債、さらには下落が止まらない原油相場を眺めながらのトレードになります。あしもとのドル円はレンジと割り切って上下限でのエントリーが安全かもしれません。
井口喜雄
トレイダーズ証券 為替ディーラー
配信元: 達人の予想