今週の米ドル/円予想 底堅い展開も114.10にレジスタンス(11/12週)

著者:山口哲也
投稿:2018/11/12 11:28

【先週のドル/円の動向と今週の主要イベント】

【今週の主要イベント】
先週の米ドル/円は小幅に続伸。週初113.205で寄り付いた米ドル/円は米国の中間選挙の結果を受けドル円が上下に振れるなど荒い値動きになったものの、不透明感の後退と米国株の上昇を受けてリスクオンに傾き、ドルとともに円も売られる展開となりましたが、ドル売りよりも円売り圧力が強かったことで、ドル円は上昇。FOMCでは予想通り政策金利は据え置かれたものの、緩やかな利上げ継続が確認されたことで114円台に乗せる展開となりました。週末にかけては米国の株式の下落を受けて値を戻し113.80で引けました。
今週の主な経済指標は図のとおりで、特に月末の米中首脳会合を見据えた米中の経済指標に注目です。また、英国のEU離脱問題やイタリアの財政問題(提出期限は13日)と原油価格の動向、パウエルFRB議長の発言にも目を向けておきたいところです。
なお、12日は米国市場が退役軍人の日(11月11日)の振替休日となっています。

【米ドル/円(TFX)週足 チャート】

【米ドル/円(TFX)週足 チャート】
米ドル/円の週足チャートです。
移動平均線は上から順に13週、26週、52と並んでおり、価格はその上側に位置していること、また、ストキャスティクスも50%の上側で上昇傾向となっていることから、引き続き中長期的な上昇トレンドと見ています。一方、先週の高値114.10や、10月3日の高値114.565がレジスタンスとして意識されやすいものと思われ、中長期的には13週移動平均線が位置する112.515をバックに押し目買いを考えたいところです。

【米ドル/円(TFX)日足 チャート】

【米ドル/円(TFX)日足 チャート】
日足チャートは、先週、転換線が基準線を上回りました。価格は一目の雲や200日移動平均線、基準線、転換線の上側に位置しており、遅行スパンも日々線を上回りつつあります。先週お伝えのとおり中短期的にも上昇トレンドと見ていますが、ストキャスティクスが高い水準に位置しているため、一時的な調整もみておきたいところです。
目先のレジスタンスは先週の高値114.10で、サポートは、転換線の位置する113.30前後を考えています。
山口哲也
フジトミ証券株式会社 チーフ・テクニカルアナリスト
配信元: 達人の予想