いずれにしても「上値を模索する」…!?

著者:武市佳史
投稿:2018/11/07 10:55

いずれにしても「上値を模索する」…!?

◆揺れ動けども、膠着変わらず…

※ご注意:予想期間は11月8日と表示されていますが、本日(11月7日)の東京・欧州・NY市場の値動きを想定した記述となります。


様子見ムードが漂う中、昨日は注目の“10/31高値(113.383円)”を上回る場面が見られました。

「共和党が猛追」との報道を機に“財政出動を想定した米国債売り(利回りは上昇)”が強まり、期待した“仕掛け的な動き”が前日から入った格好といえます。
しかしながら“期待したストップロス”が発動することはなく、“113.500円”で上値は押し留められました。
一方“下値の堅さ”は健在であり、“113.100円”では下げ渋りました。
このため昨日の動きを総括すると、「揺れ動けども、膠着変わらず…」といった様相といえます。


◆開票中は「速報で一喜一憂」 - 米中間選挙

こうした状況下、開票速報を迎えています。
結果は蓋を開けるまでわからないといいますが、ここまで来ると「上院=共和党、下院=民主党」「上・下院=共和党」のいずれかと見るのが自然です。

後は「結果次第」ということになりそうですが、それまでは「一喜一憂しながら、速報が入る度に上下に揺れ動く」と見るのが自然です。


◆結果は水物だが、いずれにしても…!?

そして

大方が予想する前者となれば、ファーストアクションは“ネジレ議会⇒トランプ大統領の政権運営に暗雲⇒ドル売り”が想定されるところです。
ただし“概ね織り込み済”を考えれば「反応は限定的」、「知ったら終い」よろしく“イベント終了⇒不透明感剥落⇒リスク選好で円売り”というシナリオも期待できるところです。
一方で後者ともなれば、“トランプ大統領の政権運営には順風⇒新たな財政出動も?⇒ドル買い”といった展開が期待されるところです。

仮に後者となった場合には、“米10年債利回り上昇に耐えられない⇒NYダウ急落⇒リスク回避の円買い”というシナリオも警戒しておかなければなりませんが、それは上がった後の話です。
結果は水物ですので決め打ちはできませんが、いずれにしても「上値を模索する可能性大」「大きくは下がらない(下がるとすれば大きく上がった後)」と考えて、事の成り行きを見守りたいところです。


◆ドル円 抵抗・支持ライン
上値5:114.548(10/4高値)
上値4:114.101(10/5高値)
上値3:113.944(10/8高値、大台、ピボットハイブレイクアウト)
上値2:113.800(10/4~10/26の76.4%戻し、ピボット2ndレジスタンス)
上値1:113.598(ピボット1sレジスタンス、11/6高値)
前営業日終値:113.447
下値1:113.198(ピボット1stサポート)
下値2:113.073(11/5-6安値、11/2~11/6の50%押し)
下値3:112.967(日足・一目均衡表先行スパン上限/基準線、200週移動平均線、11/2~11/6の61.8%押し、大台、ピボット2ndサポート)
下値4:112.798(ピボットローブレイクアウト)
下値5:112.689(10/26~11/6の38.2%押し)


※ユーロ円やユーロドルなど、他の通貨ペアの抵抗・支持ラインは〔一週間の為替市場を分析!マーケット・チェックWebセミナー〕にて公開中。

11:23 ドル円 抵抗・支持ライン追加
武市佳史
株式会社マネーパートナーズ チーフアナリスト
配信元: 達人の予想