少々“騒ぎ過ぎ” - “下値”を確認する局面…!?

著者:武市佳史
投稿:2018/10/12 10:28

少々“騒ぎ過ぎ” - “下値”を確認する局面…!?

◆“株安の連鎖”止まらず

※ご注意:予想期間は10月13日と表示されていますが、本日(10月12日)の東京・欧州・NY市場の値動きを想定した記述となります。


“株安の連鎖”は止まらず、“リスク回避姿勢”は続きました。
一時“112.536円”まで持ち直したドル円でしたが、連日のNYダウ大幅安&低調な米CPI(総合・コア共に予想を下回る+0.1%)を背景にした米10年債利回り低下に押され、再び112円を割り込む水準へと押し戻されました。


◆その割に“下値はしっかり”

本日も“株安の連鎖”が注目されますが、本日は“短期的な下落往き過ぎ”が意識される中で迎える“週末”になります。
来週には“ファンドの決済期限&米為替報告書公表”を控えており、その前に“応分の巻き戻し”もしくは“押し目買い”も期待されるところです。

テクニカル的に見ると“9/7~10/4の61.8%押し(111.971円)”こそ割り込んだものの、“50日移動平均線(本日は111.846円)”ではしっかりと支えられています。
“日足・一目均衡表先行スパン上限、100日移動平均線、100/20週移動平均線、月足・一目均衡表先行スパン上限が居並ぶ111.40-25円水準”はまだ遠く、手前の“8/21~10/4の61.8%押し(111.597円)”にも至っておりません。


◆いくつか制約はあるが…?

もちろん「“株安の連鎖”が大きく進行しない」の他にも、「(本日予定される中国貿易収支が)ネガティブサプライズにならない(輸出大幅減→中国景気減速懸念にはつながらない)」等の制約はあります。
このため「楽観できない」は変わりませんが、今回の事象は「あくまでポジション調整の一環」との見方は堅持したいところです。
週末ですので、「無理する局面ではない」とも考えますが…。

◆ドル円 抵抗・支持ライン

上値5:112.987(20日移動平均線、大台)
上値4:112.869(10/4~10/11の38.2%戻し、ピボット2ndレジスタンス)
上値3:112.536(10/11高値、日足・一目均衡表基準線、ピボット1sレジスタンス)
上値2:112.370(10/11高値後の76.4%戻し)
上値1:112.267(10/11高値後の61.8%戻し)
前営業日終値:112.123(週足・一目均衡表転換線)
下値1:112.000(大台、ピボット1stサポート)
下値2:111.831(10/11安値、50日移動平均線)
下値3:111.663(9/18安値)
下値4:111.426(日足・一目均衡表先行スパン上限、ピボット2ndサポート)
下値5:111.276(100日移動平均線、100/20週移動平均線、月足・一目均衡表先行スパン上限)

※ユーロ円やユーロドルなど、他の通貨ペアの抵抗・支持ラインは〔一週間の為替市場を分析!マーケット・チェックWebセミナー〕にて公開中。

10:40 ドル円 抵抗・支持ライン追加
武市佳史
株式会社マネーパートナーズ チーフアナリスト
配信元: 達人の予想