「下値が堅い」が勝る…!?

著者:武市佳史
投稿:2018/08/07 10:30

◆“ドル強含み”も、上値も限定的

※ご注意:予想期間は8月8日と表示されていますが、本日(8月7日)の東京・欧州・NY市場の値動きを想定した記述となります。


昨日は主だった経済指標もなく、“流動性の乏しさ”“目先の材料難”が意識される中、目立ったのは“ポンド売り”と“トルコリラ売り”でした。
このため相対的に“ドルは強含み”となり、じわりじわりと値を戻す展開でした。
もっとも111円半ばでは伸び悩むなど、思ったほど上値は拡がっておらず、『下値は堅いが、上値も重い』を地で行く展開を続けています。

◆引き続き“流動性の乏しさ”“目先の材料難”が懸念材料

昨日に比べて本日は経済指標も数多く予定されていますが、大きめなのは「豪準備銀行・政策金利発表(13:30)」「独貿易収支(15:00)」くらいしかありません。
このため“流動性の乏しさ”“目先の材料難”を、引き続き懸念せざるを得ないということになります。

◆それでも『イメージは下方向』に傾斜している割に…!?

それでも「米中貿易戦争懸念」「日米通商協議(9日~)」、さらには昨日の「トルコリラ急落」もあり、『イメージは下方向』に傾斜しています。
それでいて大きく崩れないのは、『上値が重いよりも、下値が堅いが勝っている』の証左…?

“次の材料待ち”となっている印象があり、“111円台の居心地の良さ”を考えると「ここからの上値は重い」と考えるのが自然ですが、やはり「大きく崩れるは期待薄(本日は膠着)」と見て対峙したいところです。

◆ドル円 抵抗・支持ライン

上値5:112.000(大台
上値4:111.859(8/3高値、ピボットハイブレイクアウト)
上値3:111.747(8/1~8/3の61.8%戻し、20日移動平均線、日足・一目均衡表基準線、ピボット2ndレジスタンス)
上値2:111.624(8/1~8/3の50%戻し)
上値1:111.522(8/6高値、8/1~8/3の38.2%戻し、ピボット1sレジスタンス)
前営業日終値:111.390
下値1:111.242(週足・一目均衡表転換線)
下値2:111.100(8/3-6安値、ピボット1stサポート)
下値3:111.000(大台、ピボット2ndサポート)
下値4:110.842(ピボットローブレイクアウト)
下値5:110.720(7/31安値、50日移動平均線)

※ユーロ円やユーロドルなど、他の通貨ペアの抵抗・支持ラインは〔一週間の為替市場を分析!マーケット・チェックWebセミナー〕にて公開中。

10:47 ドル円 抵抗・支持ライン追加
武市佳史
株式会社マネーパートナーズ チーフアナリスト
配信元: 達人の予想