基本は「揺れ動き」 - 「大きく下がるは期待薄」…!?

著者:武市佳史
投稿:2018/07/30 10:11

◆終わってみれば“111円挟んだ揺れ動き”

※ご注意:予想期間は7月31日と表示されていますが、本日(7月30日)の東京・欧州・NY市場の値動きを想定した記述となります。


やはり「知ったら終い(噂で買って、事実で売る)」の展開でした。

注目の米GDPは「概ね予想通り(+4.1%)」の好内容でしたが、「事前の期待値」が高かったこともあり「失望が先行」しました。
「日銀・指値オペ」の影響にて“111.20円超”へ押し戻されていたドル円でしたが、再び“111円割れ”へと押し戻されました。

もっともマーケットの注目はすでに「日銀金融政策決定会合(緩和策修正の有無)」へと移行しており、“ドル売り”の流れも長くは続きませんでした。
これを控えた週末ということもあり、“110円後半”では支えられ、“111円ラインを挟んだ揺れ動き”に終始した格好となっています。

◆基本は「揺れ動き」、ただし「大きく下がるは期待薄」…!?

「思惑が蠢きやすい」という状況だけに、本日も“揺れ動き”を警戒せずにはおれないところはあります。
しかし「日銀の結果待ち」になりやすい状況でもあり、“方向感は定まらない(膠着)”と見るのが自然です。
そうした中、ファンダメンタルズ的な背景には「緩和縮小に舵を切るとは想定しづらい(日銀)」「利上げは継続する可能性大(FRB)」という“方向性の違い”が存在しています。

本日も基本は「揺れ動き(膠着)」。
時折放たれる“トランプ砲(利上げ&ドル高けん制)”の影響もあって「意識は下方向(ドル売り・円買い)に傾きやすい」という状況でもありますが、「大きくドル売りが進行する展開は期待薄」と考えたいところです。
引き続き「押したところは買い拾い」にて、対峙したいところです。

◆ドル円 抵抗・支持ライン

上値5:111.664(ピボットハイブレイクアウト)
上値4:111.538(7/23-24高値、7/19~7/26の38.2%戻し)
上値3:111.471(20日移動平均線、ピボット2ndレジスタンス)
上値2:111.383(7/25高値、週足・一目均衡表先行スパン上限)
上値1:111.244(7/26-27高値、ピボット1stレジスタンス)
前営業日終値:110.981
下値1:110.795(7/27安値、ピボット1stサポート)
下値2:110.589(7/26安値、50日移動平均線、週足・一目均衡表転換線、ピボット2ndサポート)
下値3:110.462(100週移動平均線)
下値4:110.353(7/9安値、ピボットローブレイクアウト)
下値5:110.275(7/4-5安値)

※ユーロ円やユーロドルなど、他の通貨ペアの抵抗・支持ラインは〔一週間の為替市場を分析!マーケット・チェックWebセミナー〕にて公開中。

11:53 ドル円 抵抗・支持ライン追加
武市佳史
株式会社マネーパートナーズ チーフアナリスト
配信元: 達人の予想