滞空時間はわずか - 再び「押し目を拾う」へと…!?

著者:武市佳史
投稿:2018/07/24 10:01

◆“トランプ砲”で売り込まれるも、持ち直す

※ご注意:予想期間は7月25日と表示されていますが、本日(7月24日)の東京・欧州・NY市場の値動きを想定した記述となります。


いわゆる“トランプ砲”を背景に大きく売り込まれたドル円でしたが、110円台での滞空時間は“わずかなもの(半日にも満たず)”に留まりました。
その後は“米利上げ牽制”にもかかわらず、2.96%台へと大きく上昇した米10年債利回りに引っ張られる格好で、ドル円は111円半ばへ持ち直しました。

◆これで“最悪の事態”は脱した…?

昨日記した課題(週足・一目均衡表先行スパン上限への回帰/滞空時間)を2つともクリアもしくは軽微に留めたことで、“最悪の事態(ストップロスの応酬⇒リスク回避)”は一応脱したと考えるのが自然です。
まだ“下げ止まった”と確認できたわけではありませんが、「上値は重いが、下値もしっかり」に転じたと考えても良さそうです。

◆今後も“上値の重さ”は囃されだろうが…!?

“利上げ牽制発言”があったにもかかわらず、金利先物から見た米利上げの可能性は“年4回(年内後2回)を65%”程度は織り込んでいますので、大きく崩れる展開は想定しづらいところです。
5ヶ月半ぶりに行われた昨日の“日銀指し値オペ”で、「日米の金融当局の立ち位置の違い」も再び鮮明になりつつあります。

トランプ大統領が“ドル安⇒米輸出競争力の回復”に努めているのは明白ですので、今後も“上値の重さ”は囃されるのでしょうが…、
またタイミング的に少し早いかもしれませんが…、
再び「押し目を拾う」へとスタイルを戻したいところです。

◆ドル円 抵抗・支持ライン

上値5:112.470(ピボットハイブレイクアウト)
上値4:112.244(7/19~7/23の61.8%戻し)
上値3:111.958(7/19~7/23の50%戻し、日足・一目均衡表転換線、ピボット2ndレジスタンス、大台)
上値2:111.673(7/19~7/23の38.2%戻し、ピボット1stレジスタンス)
上値1:111.538(7/23高値)
前営業日終値:111.356
下値1:111.191(50週移動平均線)
下値2:111.019(週足・一目均衡表先行スパン下限、大台)
下値3:110.890(ピボット1stサポート)
下値4:110.748(7/23安値)
下値5:110.639(5/29~7/19の50%押し、週足・一目均衡表転換線)

※ユーロ円やユーロドルなど、他の通貨ペアの抵抗・支持ラインは〔一週間の為替市場を分析!マーケット・チェックWebセミナー〕にて公開中。

10:45 ドル円 抵抗・支持ライン追加
武市佳史
株式会社マネーパートナーズ チーフアナリスト
配信元: 達人の予想