リスク回避姿勢は残存も、「大きくは崩れない」…!?

著者:武市佳史
投稿:2018/06/25 11:02

◆上値が重いまま、先週の取引を終了…

※ご注意:予想期間は6月26日と表示されていますが、本日(6月25日)の東京・欧州・NY市場の値動きを想定した記述となります。


「米中貿易戦争懸念」が燻る中、先週末は「OPEC(減産緩和)/トルコ大統領選&議会選(不意な政治リスク)」が嫌気されました。
これに『EUからの全輸入車に20%の関税』との「トランプ米大統領ツイート」も重なり、“週跨ぎポジションは警戒されやすい”を地で往く展開となりました。
ドル円の上値は重く、109円後半で先週の取引を終えています。

◆まだリスク回避要因は散見されるが…?

一方で「OPECは減産緩和」とされたものの、想定通りということから“原油は逆に上昇”しています。
「トランプ米大統領ツイート」も想定の範囲内であり、現時点で“大きなリスク回避”にはつながっておりません。
「トルコ大統領選」だけは“政局絡み”ということもあり、同じ想定通りといっても“まだ予断を許さない”面はありますが、それでも『大きなリスク回避に発展するか…?』と問われれば“???”。

燻り続ける「米中貿易戦争懸念」を背景に“6/22高値&200日移動平均線(110.217円水準)”では引き続き上値を押さえられそうに思いますが、“日足・一目均衡表先行スパン上限(本日は109.666円)”~“6/19安値&50日移動平均線(109.550円水準)”~“6/11安値(109.314円)”には「断続的にドル買いオーダー」も散見されています。

前記リスク回避等を囃して下押す場面があったとしても、「大きくは崩れない」と見て対応したいところです。

◆ドル円 抵抗・支持ライン

上値5:110.753(6/21高値)
上値4:110.600(ピボットハイブレイクアウト)
上値3:110.390(6/21~6/22の61.8%戻し、ピボット2ndレジスタンス)
上値2:110.278(6/21~6/22の50%戻し)
上値1:110.217(6/22高値、200日移動平均線、日足・一目均衡表転換線、ピボット1stレジスタンス)
前営業日終値:109.966
下値1:109.804(6/22安値、日足・一目均衡表基準線、ピボット1stサポート)
下値2:109.666(日足・一目均衡表先行スパン上限)
下値3:109.550(6/19安値、5/29~6/15の50%押し、50日移動平均線、週足・一目均衡表転換線、ピボット2ndサポート)
下値4:109.314(6/11安値、ピボットローブレイクアウト)
下値5:109.197(6/8安値、5/29~6/15の61.8%押し)

※ユーロ円やユーロドルなど、他の通貨ペアの抵抗・支持ラインは〔一週間の為替市場を分析!マーケット・チェックWebセミナー〕にて公開中。

11:23 ドル円 抵抗・支持ライン追加
武市佳史
株式会社マネーパートナーズ チーフアナリスト
配信元: 達人の予想