お決まりのトランプリスク
昨日のドル/円は往って来いの展開。米連邦公開市場委員会(FOMC)が全会一致で利上げを決めた上に、年内あと2回の追加利上げを示唆した事などからドル買いが強まると110.80円台へと上伸。しかし、買い一巡後は110.20円台まで急速に反落して、利上げ発表前の水準を割り込んでしまった。トランプ米政権は中国製品への追加関税を早ければ15日にも発動する可能性があると米紙が報じた事がきっかけとされ、「トランプリスク」がドル/円の上値を抑えるお決まりのパターンと言えそうだ。もっとも、市場には「トランプリスク」に対する耐性がある程度備わっていると見られるため、対中関税の話題で投資家心理が著しく悪化する事はないだろう。本日は、市場の関心が欧州中銀(ECB)の動向に集まると予想される事もあって、ドル/円は方向感を伴った動きにはなりにくそうだ。