基本は「揉みあい」も、ここからは「そう下がらない」…!?

著者:武市佳史
投稿:2018/06/11 11:05

◆やや円高気味も、支えられる

※ご注意:予想期間は6月12日と表示されていますが、本日(6月11日)の東京・欧州・NY市場の値動きを想定した記述となります。

カナダG7等を控えてやや円高気味に進行した先週末でしたが、やはりオプション絡みの収斂圧力(ガンマトレード)が下値を支えました。
これにNYダウ&米10年債利回り上昇も後押しとなり、一時109.197円へと下落したドル円でしたが、109.50円水準まで戻して(下げ渋って)先週末の取引を終えています。

◆「様子見⇒揉みあい」となりやすい日柄…?

そのカナダG7が「米国がG7共同声明を承認せず」となったことで、週初オープニングは“やや下方向”に傾斜してスタートしました。
ただマーケットテーマは“G7(米保護主義)⇒米朝首脳会談”へ転じたと考えられるだけに、その後はすぐさま値を戻しています。

その米朝首脳会談ですが、「米国は強硬姿勢を維持⇒具体的な成果は得られない」との見方(懸念)が囃される反面、「米朝双方が成果を欲している⇒何らかの合意が行われる」との見方も存在しているのが実状です。
個人的には「後者となる可能性が高い」と考えますが、「結果は出るまでわからない(未知数)」という状況を鑑みると「様子見⇒揉みあい」となりやすいのは否めないところです。
つまり本日は「突っ込んだ売買は手控えられやすい」が基本路線ということになります。

◆ただし「すでにポジション調整は入った」…!?

ただし先週末の動きを考えれば、「すでにポジション調整(利益確定売り)が入った」と考えるのも、また自然です。
「動意が乏しい」と見られるものの、イメージで「さらなる下押し」が入るようなことがあれば、そこは「しっかり拾う」で対処したいところです。

◆ドル円 抵抗・支持ライン

上値5:110.182(200日移動平均線、50週移動平均線、ピボット2ndレジスタンス)
上値4:110.000(大台)
上値3:109.850(6/8高値、6/6~6/8の61.8%戻し、100週移動平均線、ピボット1stレジスタンス)
上値2:109.729(6/6~6/8の50%戻し、日足・一目均衡表基準線)
上値1:109.603(6/6~6/8の38.2%戻し)
前営業日終値:109.477
下値1:109.304(日足・一目均衡表転換線)
下値2:109.197(6/8安値、5/29~6/6の50%押し、週足・一目均衡表基準線/転換線、ピボット1stサポート)
下値3:109.000(大台)
下値4:108.902(50日移動平均線、5/29~6/6の61.8%押し、ピボット2ndサポート)
下値5:108.722(6/1安値)

※ユーロ円やユーロドルなど、他の通貨ペアの抵抗・支持ラインは〔一週間の為替市場を分析!マーケット・チェックWebセミナー〕にて公開中。

11:42 ドル円 抵抗・支持ライン追加
14:04 誤字修正
武市佳史
株式会社マネーパートナーズ チーフアナリスト
配信元: 達人の予想