本日も一服…? - それでも“見方は変わらず”…!?

著者:武市佳史
投稿:2018/06/06 11:18

◆110円ライン到達も、“ワンタッチ”…

※ご注意:予想期間は6月7日と表示されていますが、本日(6月6日)の東京・欧州・NY市場の値動きを想定した記述となります。


「110円ライン到達」こそ達成したものの、いわゆる“ワンタッチ”に留まりました。
このため次第に“上値の重さ”が優勢となり、NYタイム中盤には109.50円水準へと押し戻されていきました。
カナダG7(主要7か国首脳会議:8-9日)で「米保護主義を是正するのは難しい」との見方を背景に、“リスク回避の円買い”が促された面もあったと見られるところです。

一方でNYダウこそ反落(△13ドル)したものの、ナスダックは2日連続の史上最高値更新を演じるなど、依然として米経済は良好な様相を示しています。
一時2.90%割れを窺っていた米10年国債利回りも2.93%付近に持ち直しており、大きく売り込まれるには至りませんでした。
ジワリジワリと下値を切り上げる格好で109.80円水準へ押し戻されており、そのまま昨日の取引を終えています。

◆上放れ? or 下放れ?  - 本日は“どちらも想定しづらい”…?

“109.90-110.20円”にドル売りオーダーが段階的に設定されているだけに、「110円突破でストップロス(上抜け)」というのはちょっと想定しづらいところです。
一方で“109.50-30円”のドル買いオーダーはそれ以上に厚く、“その下(109.25-00円)”にも並んでいます。
「割り込むとストップロス(下抜け)」というのも、想定しづらいといわざるを得ないところです。

テクニカル的に見ても、“気迷い”を示唆するとされる“寄り引け同時線(十字線)”を昨日は描かれました。
“(レンジ脱却には)まとまったエネルギーが必要”と見られる中、本日は“それらしいイベントも不在”です。

◆それでも“見方は変わらず”…!?

「方向感は定まらない」「109円後半を中心とした揉みあい(レンジ内で一服)」と見るのが、本日も自然なのかもしれません。
もっとも「押したところはしっかり拾う」との見方(方向感)は、変わりませんが…。

◆ドル円 抵抗・支持ライン

上値5:110.914(5/23高値)
上値4:110.618(5/21~5/29の76.4%戻し、ピボットハイブレイクアウト)
上値3:110.269(50週移動平均線、ピボット2ndレジスタンス)
上値2:110.190(200日移動平均線、5/21~5/29の61.8%戻し)
上値1:110.049(5/24高値、6/5高値、大台、ピボット1stレジスタンス)
前営業日終値:109.808
下値1:109.666(日銀短観想定レート)
下値2:109.471(6/5安値、ピボット1stサポート)
下値3:109.372(6/4安値)
下値4:109.186(5/29~6/4の38.2%押し、週足・一目均衡表基準線、ピボット2ndサポート)
下値5:109.057(日足・一目均衡表転換線、大台)

※ユーロ円やユーロドルなど、他の通貨ペアの抵抗・支持ラインは〔一週間の為替市場を分析!マーケット・チェックWebセミナー〕にて公開中。

11:40 ドル円 抵抗・支持ライン追加
武市佳史
株式会社マネーパートナーズ チーフアナリスト
配信元: 達人の予想