「コジテク(小次郎講師の使えるテクニカル分析講座)実践編」第71回
□皆さん、こんにちは、小次郎講師です。
■助手のムサシです。よろしくお願いします。
□長らく間が空いたが連載が再スタートすることになった。
■待ってました。ぱちぱちぱち。
□さて、今回は移動平均線大循環分析の話の続き。移動平均線大循環分析はもうたくさんの人が勉強してくれているようだが、今回の解説はさらに進化しているのでご期待願いたい。既に勉強した人も再度読んでいただけると、さらに勉強になること間違いなし。但しスタートは基礎からみっちりと。
■了解です。
1、移動平均線のパラメーター
■前回移動平均線を3本使うことを教わりましたが、移動平均線には○日移動平均というようにパラメーターがあります。この3本の移動平均線は何日移動を使えばいいんですか?
□基本のパラメーターは5、20、40。つまり短期は5日移動平均線、中期は20日移動平均線、長期は40日移動平均線を使う。
■日足以外では?
□どの足を使うときもパラメーターは同じ。ということは週足を見るときは、5週移動平均線、20週移動平均線、40週移動平均線を使う。時間足を見るときは、5時間移動平均線、20時間移動平均線、40時間移動平均線を使う。
■このパラメーターは変更してはいけないですか?
□このパラメーターはあくまで叩き台。このパラメーターを元に、自分の好きな銘柄、自分の好きな足に応じて微調整して、ぴったり合うパラメーターを自分で探してほしい。ただ、初心者にはパラメーターを探すという作業は大変だから、スタートは5、20、40でいいと思う。私は全ての銘柄で5、20、40を使っている。
■了解です。移動平均線は単純移動平均線を使うんですか?
□移動平均線というのはいろいろな種類があって大きくわけると以下のようになる。
【移動平均線の種類】
SMA・・・単純移動平均線
WMA・・・加重移動平均線
EMA・・・指数平滑移動平均線
■いろいろあるんですね。
□日本では移動平均線と言ったら単純移動平均線(SMA)のことになるが、海外では指数平滑移動平均線(EMA)が主流だ。私はSMAを使ったり、EMAを使ったりしている。どちらも有効なのだが、やはりEMAの方が少し分がある。
■なるほど。ということはEMAを利用するということですね?
□EMAを3本表示出来るチャートシステムを持っているならEMAをお薦めする。
■了解です。
2、移動平均線大循環の法則
□トレードにおいて大事なことは現在の状況を正しく把握すること。そしてこれから先の展開を見抜くこと。
■もちろんです。
□それを可能にするのがこの「移動平均線大循環分析」だと言ったら驚くだろ?
■出来るんですか?
□ああ、可能だ。ひとつひとつ説明していくのでしっかりと付いてくるように。
■はい。
□移動平均線大循環分析は短期移動平均線、中期移動平均線、長期移動平均線と3つの移動平均線を使う。
■ですね。
□その3本の移動平均線の並び順は全部で6種類。それ以外にはない。
【移動平均線の並び順】
・短期・中期・長期
・中期・短期・長期
・中期・長期・短期
・長期・中期・短期
・長期・短期・中期
・短期・長期・中期
■順列組合せですね。確か中学校で習いました。3×2×1=6。ですね。
□そうだ。この移動平均線の並び順のことを私はステージと呼んだ。そして、この6種類に①第1ステージ、②第2ステージ、③第3ステージ、④第4ステージ、⑤第5ステージ、⑥第6ステージと名前を付けた。すると大事なことが・・・わかった。
■なんですか?
□価格が変化すると3本の移動平均線の並び順も変化してくる。つまりステージが変化するのだが、その変化は基本的に上記図の順番で変化する。つまり、第1ステージ→第2ステージ→第3ステージ→第4ステージ→第5ステージ→第6ステージ→第1ステージという順番だ。下のチャートで確認してみよう。
■これはわかりやすい。すごいですね。
□この性質を移動平均線大循環の法則と言い、その大循環の法則を使う分析手法なので「移動平均線大循環分析」という大げさな名前がついた。
■なるほど。移動平均線大循環の法則から来ているのですね。このステージの変化ですが、必ずこの順番なんですか?
□もちろん必ずではない。ステージ変化のおよそ7割がこの時計回りの大循環で、この動きを正順の動きという。またステージが正順で動くことを順行と呼ぶ。
■7割の動きが分かるというだけですごいと思いますが、残りの3割はどんな動きになるんですか?
□7割の動きがわかりやすくても残りの3割が複雑だったら使い物にならない。しかし、この移動平均線大循環分析は、残りの3割も実にシンプルなのだよ。残りの3割の動きは以下のとおり。
■反対回りに動いているだけですね。
□そのとおり。この反時計回りの動きを逆順と呼び、逆順で推移することを逆行と呼んでいる。ステージの変化はこの2種類のみ。
■つまり順行で推移するか逆行で推移するかどちらかということですね。
□そうだ。これもチャートで確認してみよう。
■これはわかりやすい。
□本日はステージが大循環することを学んだ。必ず自分で確認するように。ということで本日はここまで。
■ありがとうございました。起立、礼。
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