帝国通信工業［東１］（6763）、衆院選後をにらみ銘柄をマーク

　前週13日に帝国通信工業［東１］（6763）は、3円高の1141円と反発しています。

　22日に投開票の衆院選は与党有利との見方を背景に、先物主導で日経寄与度の高い銘柄の上昇が日経平均株価を押し上げる構図との印象が強くなっています。

　仮に安倍政権が終わるようなことになれば、日銀による異次元の金融緩和が続くとの期待感が後退する可能性もあります。

　これまでＲＯＥ(株主資本利益率）が高い銘柄が買われる傾向が強かったわけですが、選挙の結果如何では、長期金利の上昇（国債の下落）を招き、自己資本比率が高い銘柄など財務の健全性に目が向けられることも考えられます。

　帝国通信工業のメインの製品は前面操作ブロック(ＩＣＢ)ですが、デジタル家電や自動車市場向け売上の比率が高く、実質無借金で自己資本比率は81.0％と高くなっています。
　四季報秋号では潤沢な現金や自己株活用策が経営課題と指摘していますから、今後の展開は注目されます。

　現時点では選挙の動向を睨むことになりますが、今3月期第1四半期経常損益は黒字転換でＰＢＲ0.55倍と割り負け、配当利回りも3.5％と利回り妙味も増します。日足チャートも煮詰まりつつありますから、マークしておく必要はありそうです。

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