相場展望と今週の注目銘柄はこれだ!

著者:出島 昇
投稿:2016/07/22 20:36

(8059)第一実業

 四季報によると、受注1280億円計画(前期1409億円)。航空事業は競争激化。ただプラント関連で大口案件納入。電子部品実装機も好採算の特注品の取引増。前期のような工期遅延損失もない。営業益反発。5月、三菱重工傘下のターボデン社とバイナリー発電装置の販売総代理店契約を締結。従来の小規模地熱に加え、中大型の地熱・バイオマス発電市場を開拓。

 5月11日決算発表。2017年3月期予想は、前期比、営業利益+8.1%、経常利益+2.8%の増収・増益。

 2012年10月12日の308円を安値に11月中旬からのアベノミクス相場にサポートされ、2013年3月21日の538円まで上昇。ここでいったん調整を入れ6月14日の381円、7月31日の391円と2点底をつけたあと、上昇トレンド(A)を形成し、この中で2015年7月30日に697円でピークとなりました。ここから下降トレンド(B)へ転換し、今年の2月12日の410円で底打ちとなって下降トレンドを上にぬけて5月26日に539円まで戻し、再下落となって6月24日に422円の2番底をつけて反発し、7月11日に459円で買転換となっています。チャートの形は、541円を上値抵抗ラインとし、2月12日の410円の安値から下値を切り上げる直角三角形の形となっています。
 
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(2384)SBSホールディングス

 四季報によると、インド子会社売却で減収。期初に拠点新設が集中しコスト先行するが、既存拠点で食品スーパーなどの荷動き堅調。前期の運賃引き上げも寄与。大型施設の流動化で6月に譲渡益36億円。営業益膨らむ。大口不良債権抱えたインド社の売却、特損計上での前期赤字を受け、役員報酬を6月まで3カ月間減額。第1四半期末の16円配は無配だった前期の代替。

 2016年2月29日時点では、2015年12月期決算は赤字転落。2016年12月期予想は前期比、営業利益+16%、経常利益+7.4%の増収・増益見通し。

 2016年5月23日決算は、2016年12月期予想を、営業利益+23.4%、経常利益+14.2%と上方修正。

 2014年10月1日の1217円の高値をつけたあと、2015年2月17日の781円の安値をつけ、ここから下値を切り上げる形となって12月3日には1226円の高値更新となりました。ここをピークに赤字転落から急落となって、今年の3月1日の592円の安値をつけ、当面の底打ちとなって下値を切り上げる、ゆるやかな上昇トレンド(B)となっています。この中で4月8日の623円を安値にして反発し、5月23日の決算発表で今期の黒字転換への回復を好感し、5月25日に878円まで急騰後、一服となって反落しています。6月24日に670円まで下げて7月15日に750円で買転換となって戻りを試す形となりました。
 
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(3002)グンゼ

 四季報によると、機能ソリューションは電子部品事業見直しで減収ながら採算改善。メディカルも伸長続く。アパレルはインナーの主力ブランド拡大、独自の無縫製製品も好調。営業増益。減損特損なくなり純益浮上。メディカルのマザー工場として綾部の遊休地に新工場建設、17年9月稼働予定。広島のカジュアル衣料チェーン買収、小売り事業取り込みアパレル強化狙う。

 5月12日決算発表。2016年3月期は、赤字転換だが2017年3月期予想は、急回復で黒字転換へ。

 2012年6月4日の193円、10月11日の191円をダブル底に、11月中旬からのアベノミクス相場にサポートされて、上昇トレンド(A)を形成しました。この中で2015年8月17日の395円、10月26日の404円と2点天井となって反落し、今年の2月12日に266円の安値をつけて3月17日の344円まで自律反発し再下落となって、6月24日に再び266円をつけ、ダブル底の形となって、もみあっているところです。
 
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(4321)ケネディクス

 四季報によると、不動産投資は堅実、物件管理も着実に伸びる。ただ稼ぎ頭の資産運用は前期のREIT上場に伴って膨らんだ物件取得報酬が落ち込む。営業益反落。海外ファンドからの配当により営業外収益は増加。 太陽光発電手掛けるベンチャーとファンド新設、総資産規模は最大400億円予定。傘下のサービスアパートメント運営会社通じた民泊事業参入に積極姿勢。

 2016年2月10日時点の決算発表。2015年12月期決算は、前期比、営業利益、経常利益ともに大幅の増収・増益で着地。

 2016年12月期予想は、2015年12月期比、営業利益は-8.1%、経常利益は+10.7%の見通し。

 2016年5月13日時点でも2月10日時点の予想と変わらず。

 2012年11月中旬のアベノミクス相場にサポートされて2013年4月9日の849円(この時点では84900円だが、その後100分の1に単元株変更)まで上昇し、ここをピークに2014年3月27日の289円まで調整となりました。ここから短期の上昇トレンド(A)とっていましたが、11月19日の669円を戻り高値に買われ過ぎからの調整入りとなり、2015年9月8日の356円まで下落しました。その後は357円~508円のボックス相場(B)となっています。今年になってこのボックス相場の中で4月25日の517円の戻り高値をつけたあと、短期の下降トレンドを形成し、ボックスの下限近辺で6月16日の371円、6月28日の360円、7月8日の375円と三点底(逆三尊天井)をつくって7月12日に408円で買転換となって下降トレンド(C)を上にぬけてきています。
 
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(1964)中外炉工業

 四季報によると、鉄鋼、自動車業界向け受注高水準。国内の加熱炉更新需要が下支え。自動車の海外設備投資案件取り込む。立ち上がり低調だが下期に納入進む。前期膨らんだ新規設備立ち上げ費用減少し、連続増益。【省エネ型】加熱炉バーナーはインドで導入に向けた実証実験を開始。同国の鉄鋼業界向けに拡販。富士重に納入した浸炭炉は、他自動車メーカーに加え他業界から商談。

 5月13日決算発表。2017年3月期予想は、営業利益は+32.9%の9億円、経常利益は+26%の10億円と前期比2ケタの増収・増益となっています。

 2012年11月13日の197円を安値にアベノミクス相場にサポートされて2013年3月18日の340円の高値をつけました。ここをピークに上昇トレンド(A)を切って調整入りとなり、2014年5月30日の197円まで下げて、もみあいとなり10月17日の202円を2番底にして急上昇となりました。12月8日の311円まで上昇後、高値圏でのもみあいとなり2015年2月19日の302円、6月16日の308円と三尊天井を形成して急落となりました。8月25日の206円まで下げて自律反発してもみあい11月12日の243円を戻り高値にして、今年の2月12日の171円まで下落しました。243円を高値、171円を安値とする三角保ち合いとなって5月12日の185円を安値に上放れとなって5月16日の207円で買転換となりました。

 5月23日の229円まで上昇したところで、日経平均の急落につれ安し再下落となって昨年の11月12日の243円を高値とし、今年の2月12日の171円を安値とする三角保ち合い(A)の中で、下値を試して反発に転じ7月12日にはザラ場では三角保ち合いを上放れしているものの終値ではぬけずにいます。もみあったあと229円を上にぬけると一段高の形です。
 
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配信元: みんかぶ株式コラム