相場展望と今週の注目銘柄はこれだ!

著者:出島 昇
投稿:2015/12/11 17:55

(6472)NTN

 四季報2015年秋号によると、自動車向け等速ジョイントやベアリングが北米中心に好調。好採算の補修品も伸びる。償却の定額法への変更が営業益を35億円押し上げ。1ドル110円前提の会社計画は慎重。独禁法特損縮小。増配。
等速ジョイントは4月に中国・襄陽新工場で量産開始、10月にメキシコ新工場でも。欧州では3年間で90億円投資しハブベアリング等の生産能力を増強。
10月30日決算発表。2016年3月期の通期予想は増収・増益変わらず。
2012年11月14日の131円を底値にアベノミクス相場にサポートされて11月22日に172円で買転換となり、上昇トレンド(A)を形成しています。この中で2014年10月17日の414円を安値に急角度の上昇トレンド(B)となって今年の6月17日には817円の高値をつけました。ここをピークに6月29日に760円で売転換となり、上昇トレンド(B)を下に切り、いったん反発するものの中国ショックからの日経平均の急落につれ安し、9月30日の485円まで下げて上昇トレンド(A)にサポートされて反発となりました。その後は押し目を入れて10月20日の527円で2番底となり、再上昇となって10月26日に604円で買転換となりました。
 しかし、この日の613円を高値に再度、下値確認の動きとなり11月6日の538円まで押し目を入れて徐々に下値と上値切り上げ11月26日に590円で連続の買転換が出てきました。

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(3048)ビックカメラ

 四季報2015年秋号によると、16年8月期は家電店の開店11、閉店1ケタ(前期各2、7)。既存店は訪日観光客の来店数増で時計や調理家電が続伸。掃除機などPB商品も充実。コジマの不採算店閉店一巡も寄与し、営業益伸長。
16年春に広島駅前で約3年ぶりの新規出店。中国地方では岡山に続き2店目。コジマとのシナジーは仕入れ統合が一巡、続いて物流拠点の統廃合を進める。
10月14日決算発表。2016年8月期決算通期見直し増収・増益予想。
2012年10月25日の386円を安値に11月中旬からのアベノミクス相場にサポートされて、ゆるやかな上昇トレンド①となり、徐々にその上昇角度が①→②→③と大きくなり、2014年3月17日の561円からは大きな上昇トレンド③となりました。外国人旅行者の急増によるインバウンド銘柄として買われ、今年の7月7日には1641円まで上昇しましたが、業績の下方修正を受けて上昇トレンド③を下に切り9月8日には1004円まで下落しました。その後安値圏でもみあいとなり9月29日の1003円、11月4日の962円と3点底をつけて反発となり12月7日に1150円で買転換となっています。

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(4092)日本化学工業

 四季報2015年秋号によると、スマホ、自動車部品向けセラミック材料なお堅調。シリカも紙パ停滞を土木がカバー。不採算品圧縮、償却減。輸入原料高を為替予約でかわし一転増益。東電賠償金4・5億円の一方、減損も。増配。
正極材の設備活用し、下期から燃料電池材料の生産開始。上海交通大学と共同開発の抗がん剤は適用拡大へ動物実験広げる。高輝度発光セルの事業化に時間。
11月10日決算発表。四半期決算では中間期業績は大幅増益達成。通期の見通しも大幅増益。
2012年10月3日の95円を底値に、11月中旬からのアベノミクス相場にサポートされて2013年9月18日の192円まで上昇。ここでいったん調整入りとなり、短期の上昇トレンド(A)を切って2014年2月4日の122円、5月19日の120円と2点底をつけ、ゆるやかなに上昇している中で業績の上方修正を受けて急騰となり、今年の1月8日には365円まで上昇しました。しかし、ここで下方修正となったことで短期の調整入りとなって下降トレンド(C)を形成し、この中で7月8日の202円で底打ちとなって9月1日に325円まで反発しました。ここから9月29日の246円まで押し目を入れ、10月29日に282円で買転換となってもみあい11月6日の255円の押し目を入れたあと上放れの形となっています。

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(3577)東海染工

 四季報2015年秋号によると、主力の染色加工は国内のカジュアル衣料向けの減速をユニホーム用で補い横ばい。海外はタイ減速ながら、インドネシアがフル稼働で堅調。生産工程見直しで染料の使用量削減もあり、営業益小幅増。
6月にデジタルプリント加工技術を名古屋事業所に集約。技術の高度化による数量拡大狙う。東南アジアでの販路拡大を目指しフィリピンに営業拠点を検討。
11月4日決算発表。2016年3月通期は小幅の増収・増益予想変わらず。
保育園受託運営を手掛けておりアベノミクスの子育て関連銘柄。
2009年8月21日の179円を高値に中長期の下降トレンド(A)入りとなり、この中で2011年3月11日の東日本大震災直後の3月15日に50円で底打ちとなりました。ここから急速な戻りとなって2012年2月21日の158円の大商いとなって長い上ヒゲとなり、再び調整入りとなりました。この年の5月15日の75円を安値にもみあいとなり9月7日の77円、10月3日の77円と3点底となったあと11月中旬からのアベノミクス相場にサポートされ2013年の5月2日に141円まで上昇しました。ここから6月7日の98円まで下げた後は、下値と上値を切り上げる上昇トレンド(B)となっています。この上昇トレンド(B)の中で今年の5月21日に148円まで上昇し、8月25日の107円まで押し目を入れて反発となり、11月27日に135円で買転換となりました。

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(4461)第一工業製薬

 四季報2015年秋号によると、収益柱の界面活性剤はせっけん・洗剤など増勢。電子部品材料は射出成形用に中国向け好調で牽引。ただウレタン材料は自動車向けに数量増でも販価低下し採算降下。難燃剤は材料調達難で悪化。原料安だが償却負担増も重い。営業微減益。
四日市の霞・新工場は第1期工事完成で10月本格生産。今後、四日市、大潟など他工場含め生産品目再編、効率化へ。
10月21日に9月中間期の業績上方修正を発表。売上高は小幅減ながら営業利益は増加。
基本的には、2012年10月15日の底値182円からの上昇トレンド(A)の動きとなっています。この上昇トレンドの中で2014年7月8日の519円の高値をつけ、ここをピークに下向きの先細三角形の下げ(C)となりました。この中で今年の8月25日に上昇トレンド(A)を切って329円まで下げるものの下値で9月8日の326円、9月29日の339円と下値を切り上げる3点底となり、上昇トレンド(A)と同じ角度の上昇トレンド(B)となって上値を切り上げる動きとなっています。

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配信元: みんかぶ株式コラム