ギリシャ問題が当面危機を回避したことで、相場には安心感が広がっています。もっとも、中国株は小康状態とはいえ、人為的に株価水準を動かすことはできませんので、注意は怠れないものの、本質的には中国内部の問題ですから、それほど神経質になっても仕方がありません。
相変わらず、日本株の中では内需系が強い動きをしています。そもそも、1980年代末のバブル崩壊以降、日本だけ成長率が低下したため、株式市場全体にグローバル企業を崇拝するムードが漂ってきました。しかし、ここにきてこの20数年間の失われた時代の内需に対するネガティブ要因のインパクトが実は大きく縮小しています。
所得の低下、土地価格、株価格などスパイラルに低下する状況が、すでにそれぞれに下げ止まり傾向を見せています。一方で、新たなポジティブ要因として、訪日外国人の急増や東京オリンピックがあります。それが、今、スパイラルにポジティブな方向に動き始めています。
もっとも企業間格差、業種間格差は拡大しています。また、内需といえども成長産業の中身は変わっています。
当コラムでの推奨株で言えば、ドラッグストア、食品スーパーなどが好調です。また個別企業ではニトリ(9843)やアリアケジャパン(2815)があります。
コラムの参考URL
クスリのアオキ(3398):https://money.minkabu.jp/50742
ヤオコー(8279):https://money.minkabu.jp/50602
ニトリ:https://money.minkabu.jp/49868
アリアケジャパン:https://money.minkabu.jp/50192
さて、今回は成長期に入った業態としてリサイクルショップの中からトレジャー・ファクトリー(3093)に注目したいと思います。
同社は衣料・服飾雑貨や生活家電などの中古品販売店を首都圏、関西圏で展開するリサイクルショップのチェーン店です。1990年台以降、エコ意識や生活防衛意識の高まりからリサイクル品が生活に定着し、さらにネットオークションの隆盛もあり、中古品の換金・購入に抵抗が小さくなってきました。その結果、リサイクルショップがビジネスとして成り立つようになっていたところに、訪日外国人の急増もあり、リサイクルショップの売上高が急拡大しています。
2015年2月期決算は既存店の伸び率の高まりもあり、17.0%増収、34.7%営業増益と急拡大しました。ただし、2016年2月期の業績予想は11.0%増収、8.8%営業増益と着実な成長を見込んでいます。上期に関しては去年の利益増が大きかったため、11.2%増収、7.7%営業減益と慎重な見通しとなっていました。
それに対して、先日公表された第1四半期決算は16.6%増収、12.5%営業増益と好調な決算となったことから、上期業績予想を13.4%増収、5.6%営業増益と増額修正しました。ただし、通期業績見通しに関しては据え置きました。一部には通期業績見通しを据え置いたことをネガティブにとらえ、事前に買っていた人が売ったため、決算発表後に株価は急落しています。
しかし、PERは増額修正含みでありながら20倍台半ばで、好業績企業の中で相対的には依然割安といえます。
さらに詳細な解説はこちらからご覧ください。
http://cherry100.mods.jp/ra/s/875
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