相場展望と今週の注目銘柄はこれだ!

著者:出島 昇
投稿:2015/04/24 17:15

(4043)トクヤマ

 四季報2015年春号によると、セメント一服だが、半導体用多結晶シリコン好調。化学品は値上げ寄与のうえ原料価格急落。営業益好調。巨額減損。16年3月期は太陽電池向けシリコン販価鈍いが、半導体向け堅調。セメント上向く。化学品の原料安効き連続営業増益。復配か。
15年3月期は巨額赤字を計上するものの、本業は好調で営業利益は増益、来期は純利益も急回復見通しで復配に転じる公算高い。
4月2日に世界最高出力の深紫外LEDの共同開発に成功したとの報道で上昇。
2012年11月13日の130円を安値にアベノミクス相場にサポートされて上昇トレンド(A)を形成し、この中で2014年1月21日の469円まで上昇しました。ここをピークに下降トレンド(B)入りとなり、2014年5月21日の270円を安値にいったん反発するものの、9月22日の371円を戻り高値に再下落となって、再び下降トレンド(C)を形成しました。この中で、今年の1月16日に233円で底打ちとなり、4月1日の247円を2点底にして4月8日には303円まで上昇し、押し目を形成中です。目先の悪材料を織り込み、上昇トレンド(D)へ移行しつつあり、押し目買い有利といえます。

4043トクヤマ

(6707)サンケン電気

 四季報2015年春号によると、主軸の半導体は車載、白モノ家電向け大幅増。円安追い風。ただ、受注変動で生産コスト上振れ、増益幅は縮小。16年3月期も車載、白モノ家電用半導体が堅調持続。サーバー用の数量増でアダプター事業黒字化。償却負担増こなす。営業益続伸。
2012年10月11日の218円を底値に、11月中旬からのアベノミクス相場にサポートされて中長期の上昇トレンドを形成しています。その中で、2013年7月29日の407円を安値とする中期の上昇トレンド(A)へ移行し、2014年12月8日の1064円をピークに当面の好業績を織り込んで調整入りとなり、下降トレンド(B)入りとなりました。この下降トレンド(B)の中で、今年の3月27日の786円、4月1日の801円と2点底をつけて4月7日に852円で買転換となり、もみあって下降トレンド(B)を上に抜けつつあります。チャートの形としてはそのまま戻りを試してもおかしくありませんが、昨年の12月8日に1064円でピークをつけており、信用期日が5月7日となりますので、本格的な戻りは信用期日明けとなる可能性もあります。又、全体相場が下落すると信用期日直前ですので、もう一度売られる可能性もあり、そこでは絶好の買いタイミングとなるかもしれません。

6707サンケン電気

(9984)ソフトバンク

 四季報2015年春号によると、モバイルは手数料減で増勢。米スプリントも貢献。子会社関連の評価益剥落だがアリババ上場益計上し最高純益。16年3月期は競争激化で国内モバイル鈍い。スプリント改善、スーパーセル伸ばすがヤフー、ガンホー後退で微増益。上場益ない。
2012年10月15日の2200円を底値に、11月中旬からのアベノミクス相場にサポートされて上昇トレンド(A)を形成しました。この中で、2013年12月27日に9320円まで上昇し、ここをピークに本格調整となって2月4日の6655円まで下落しました。ここから3月19日の8432円まで反発したあと上値を切り下げる直角三角形の保ち合い(B)へ移行しました。この直角三角形の保ち合いが煮詰まる過程で、2014年8月11日の6704円を安値にして急伸し上放れとなって、9月19日の8760円の戻り高値更新となりました。そしてこの8760円の戻り高値をピークに行って来いの下落となって、10月16日に6744円まで下げ、11月4日に8400円まで戻したあと再び上値を切り下げる直角三角形の保ち合い(C)となっていました。この直角三角形の保ち合い(C)が煮詰まり、4月1日の6888円を安値に4月7日の7090円で買転換となって上放れしているところです。

9984ソフトバンク

(6924)岩崎電気

 四季報2015年春号によると、LEDは工場向け高天井照明が堅調。光応用は不採算事業撤退で好転。生産効率化も進む。16年3月期は投光器をスポーツ照明向け拡販。光応用製品もFPD関連等が堅調。新製品効果で営業増益続く。
2011年の東日本大震災の直後の3月15日に91円まで急落し、ここから急反発となって5月12日の294円まで約2ヶ月で3倍化となりました。ここをピークに下降トレンド(A)を形成し、ほとんど行って来いの調整となって2012年10月11日の102円まで下落しました。このあと11月中旬からのアベノミクス相場にサポートされて2013年1月16日の243円まで急伸し、6月26日の167円まで下げたあと三角保ち合い(B)となりました。この煮詰まったところで2014年1月31日の202円を安値に上放れし、3月7日の273円と戻り高値を更新、10月10日に216円まで押し目を入れて上値を切り下げる直角三角形の保ち合い(C)となりました。この煮詰まったところで3月31日の223円の安値をつけてもみあっているところに4月21日に米ゼネラルエレクトリックと組み、国内でLEDの販売を始めると報じられて急騰し、292円まであって押し目を形成しています。

6924岩崎電気

(7003)三井造船

 四季報2015年春号によると、三井海洋が牽引。ただ、プラントが追加費用等で多額の赤字出して帳消し。のれん特益剥落。16年3月期は三井海洋の拡大一服、本体造船の採算なお厳しい。が、港湾クレーンが東南ア需要で超繁忙。船舶エンジンの採算底脱す。プラント黒字に。
業績は、15年3月期は減益になるものの、16年3月期は増益に転じる見通し。
2012年9月6日の85円で底打ちとなり、11月2日に102円で買転換が出現、11月中旬からのアベノミクス相場にサポートされて、現在まで中期的な上昇トレンド(B)を形成しています。この中で、2014年11月5日に260円の高値をつけ、業績の下方修正を受けて今年の1月26日の186円で調整となりました。2月24日に213円で買転換出現のあともみあいに入ってます。

7003三井造船

配信元: みんかぶ株式コラム