相場展望と今週の注目銘柄はこれだ!

著者:出島 昇
投稿:2014/10/31 17:21

(5269)日本コンクリート工業

 四季報2014年秋号によると、ポールが携帯基地局向け一服で伸び悩む。だがパイルは中部、西日本で需要拡大し堅調。トンネル部材など土木製品も後半に公共工事向け盛り返す。2次製品の生産効率化進む。営業益高水準。最高純益。
2012年7月25日の199円、9月13日の205円と2点底をつけ、11月中旬のアベノミクス相場にサポートされて2013年1月10日の347円まで上昇しました。ここから6月7日の240円まで押し目を入れたあと業績上方修正で急騰となって10月30日の613円の高値をつけました。ここを当面のピークに今年の4月11日の348円まで調整後、再騰となって9月1日には787円の高値をつけたところで日経平均の急落につれ安し、10月14日に538円まで下げて反発、10月23日に623円で買転換となっています。9月1日の787円から10月14日の538円まで下げ幅の1/3戻し(621円)水準まで上げて押し目を形成していますので、日経平均の戻りが続けば、次は1/2戻し水準を目指すことになります。

5269日本コンクリート工業

(6498)キッツ

 四季報2014年秋号によると、収益柱のバルブは海外振るわない。国内も製造業の工場投資が上向かず数量横ばい程度。ただ、前期末の値上げ効果が通期寄与、採算大幅改善。営業益上向く。営業外の為替差益減る。連続増配。
7月16日に燃料電池関連の一角として関心高まる。水素の充填時間を短縮できるバルブを開発しており、今後水素ステーション設置拡大期待で急騰。
上昇トレンド(A)の中で、2012年2月23日の369円を高値とし6月4日の283円を安値とする三角保ち合い(B)の煮詰まったところで上放れとなり、9月18日に340円で買転換が出現、10月11日の312円まで押し目を入れたあと11月中旬からのアベノミクス相場にサポートされて2013年5月7日の605円まで急角度の上昇となりました。ここをピークに11月1日の399円まで下落したあと三角保ち合い(C)となり、この煮詰まったところの今年の5月12日の451円の安値から燃料電池の水素関連として急騰、7月16日に610円の高値更新となりました。ここから買われ過ぎとなって押し目なく下げ続け、10月17日の466円まで下げて反発に転じています。

6498キッツ

(8002)丸紅

 四季報2014年秋号によると、前期買収した米穀物大手ガビロンが本格貢献。海外発電事業、航空機リースが好調。紙パルプの軟化、石炭市況の低迷響くが、前期のガス・石炭権益減損影響も一巡し最終増益。配当性向20%基準。
2011年10月5日の373円を安値に上昇トレンド(A)を形成しています。この中で、2013年5月22日に872円の高値をつけたあと6月7日の648円まで押し目を入れて、9月22日の806円まで戻したあと調整入りとなって、今年の4月9日に661円まで下げました。ここから反発中。その後は8月8日に721円をつけてここを安値にじり高となり、9月22日に806円の年初来高値をつけ、その後は日経平均の大幅下落につれ安して10月17日の644円まで下落、2011年10月5日の373円からの上昇トレンド(A)にサポートされて反発し、10月27日に678円で買転換出現となっています。

8002丸紅

(6104)東芝機械

 四季報2014年秋号によると、受注残は増加傾向、主力のダイカストマシンや射出成形機は単価下落を自動車向け数量増で補う。大型工作機械も北米や中国で産機向け伸びる。油圧機器の黒字化も効き、営業益上向く。営業外の為替差益見込まず、純益は横ばい圏。増配。
2012年9月6日の296円、9月28日の299円と2点底をつけて10月15日の320円で買転換となり、11月中旬からのアベノミクス相場にサポートされて2013年4月30日の613円まで上昇しました。ここから8月28日の402円まで押し目を入れて再上昇となり、今年の1月21日には668円の高値をつけました。ここをピークに日経平均の大幅安につれ安し、10月21日に407円まで下げて反発となっています。2012年の2点底をつけてからの上昇トレンド(A)を切って、5月8日には402円まで下げて6月2日に458円で買転換となりました。その後は6月5日に445円まで下げて7月7日に491円まで上昇し、その後は8月8日の430円まで下げて9月25日の505円まで上昇となっています。ここをピークに日経平均につれ安して10月21日に407円まで下げてきましたが、402円が堅い下値抵抗帯となっています。

6104東芝機械

(4092)日本化学工業

 四季報2014年秋号によると、一眼レフ向け燐製品が後退。クロムも輸入品と競合するが、正極材は国内そこそこ。好採算のホスフィン誘導体が下期伸びる。12年のリストラ効果続く。東電から賠償金3億円。未定だが小幅復配の公算。
2009年8月27日の353円を高値とする中長期の下降トレンド(A)の中で、2012年9月6日の93円で底打ちとなって反発し、11月中旬のアベノミクス相場にサポートされて下降トレンド(A)を上に抜け、2013年9月15日の192円まで上昇しました。ここから調整入りとなって、今年の2月4日の122円、5月19日の120円とダブル底の形となって反発に転じ、10月15日には180円まで上昇、2011年1月26日の253円を高値とし、2013年9月15日の192円を結ぶ下降ライン(B)を抜けてきました。

4092日本化学工業

配信元: みんかぶ株式コラム