先週発表された第2四半期のGDP一次速報値が前期比1.7%減、前期比年率で6.8%減だったことで、消費増税による景気の落ち込みが取り沙汰されている。1~3月期の修正値前期比1.5%増、年率換算6.1%増から急減した。
また、4~6月期の第3次産業活動指数は97.9と、前期比3.8%低下した。低下幅は四半期としては過去最大だった。
6月の鉱工業生産指数確報値は前月比3.4%減、前年比3.1%増の96.6だった。速報値の96.7から下方修正された。設備稼働率は前月比3.3%も低下した。
7月の不動産経済研究所、首都圏のマンション新規発売戸数は前年同月比20.4%減の4222戸と6カ月連続で減少した。
その消費増税初年度の税収増は、5兆円ほどとされている。うち6割ほどを年金関連で消化する予定だ。政府は平成24年度及び平成25年度に、年金特例公債を発行し、将来の消費増税を償還財源とするとしている。
特例国(公)債とは、赤字補填するために国が借金するもので、年金特例公債はGPIFの赤字の穴埋めに使われるものだ。国民資産の大半を1%以下の国債で運用していたツケを、国の借金で穴埋めした形だ。株価の下落もあり、GPIFの運用資産は21年度末から23年度末にかけて3年連続で純減した。
参照:自主運用開始(平成13年度)からの運用資産額の推移
http://www.gpif.go.jp/operation/archive.html
年金特例公債の平成24年度末の残高は約2.6兆円。GPIFの運用資産は上記に見られるように、24年度末、25年度末と純増した。株価上昇と、円安が貢献した。このまま株高、円安が続くと、日本の年金基金は安定する。
参照:平成26年度 財政法第46条に基づく国民への財政報告
http://www.mof.go.jp/budget/report/46_report/fy2014/h26w.htm
消費増税初年度の税収増は、5兆円ほどとされているが、国の借金を調べていて、恐いものを見つけてしまった。原子力損害賠償支援機構国債の残高がこの3カ月間で1.31兆円から4.86兆円に急増しているのだ。GDP487.19兆円の約1%、消費増税初年度の税収増のほぼ全額に相当する。
参照:最近5年間の国債及び借入金並びに政府保証債務現在高の推移
http://www.mof.go.jp/jgbs/reference/gbb/data.htm
私は円安を見ているので、日本の景気にはそれほど悲観していない。何より、雇用市場の改善は、今後の日本に期待ができるものと思う。
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