インフォクリエ Research Memo(3):業務受託のITソリューション事業と自社開発ソフトのITサービス事業が柱

配信元:フィスコ
投稿:2018/01/18 15:23
■事業概要

インフォメーションクリエーティブ<4769>の事業領域は、ソフトウェア開発から、インフラ設計構築、運用支援までのトータルソリューションを提供するITソリューション事業と、自社パッケージソフトの開発・提供と運用を行うITサービス事業の2つである。2017年9月期実績の売上高構成比で見ると、ITソリューション事業が98%前後を占めており、そのうち約43%がソフトウェア開発、約55%がシステム運用である。自社開発パッケージソフトウェア主体のITサービス事業は規模的にはまだ2%前後となっている。

1. ITソリューション事業
ソフトウェア開発、インフラ設計構築、システム運用支援の各サービスにわたる。それぞれ、顧客のニーズに合わせて、ユーザーの事務所内に常駐して行う場合(役務常駐型)と、同社内で行う場合(一括請負型)との2つの受注形態がある。顧客企業は、SI企業(メーカー系ベンダー、独立系ベンダー)の場合と、エンドユーザー企業から直接受注する場合とがある。エンドユーザー企業の業種は、製造、金融・証券・保険、情報・通信・メディアなど多岐にわたる。創業時からの経緯で、現在も日立グループからの受託が全売上高の過半(2017年9月期実績で51.7%)を占め、今後も同グループの業務は継続し、エンドユーザー系の受注の推進との兼ね合いで、5割程度をキープするとのことである。

(1) ソフトウェア開発
様々な業種の民間企業から各種公共団体まで、幅広い顧客のニーズに対応して、Web系、組込系などのシステム開発、統合パッケージ導入支援、システム統合などを行っている。

(2) インフラ設計構築
システムの開発・運用に必要なサーバやネットワーク環境を、ハードウェア導入を含めたインフラ設計構築で顧客に提供する。

(3) システム運用支援
開発・導入したシステムを運用面から支援する。『24時間365日フルサポート』を基本としたシステムオペレーション、ヘルプデスク、システム運用管理など、運用面に関わるプロフェッショナルなサービスを提供している。

2. ITサービス事業
● パッケージ開発&導入支援
各種の業界ニーズに合致した自社製パッケージソフトウェアを開発・販売している。現在は主に、チケット業界向けのパッケージを展開しており、今後、他業界のニーズにも対応した開発を進め、ITサービスの拡大に取り組んでいる。主力サービスとして、チケット管理システム「チケット for Windows」(劇団、楽団、球場、など向け)、チケットWeb販売システム「チケットGATE」(コミュニティ・ネットワーク(株)と業務提携)を提供している。また、同社の連結子会社であるLOCOBEEで、訪日外国人用スマートフォン向けコミュニケーションアプリ『LocoBee(ロコビー)』を2017年2月1日よりサービス開始した。同アプリは利用ユーザーが拡大することによって、アプリ上の広告による収入が計上されるため、今後のアプリダウンロード数の増加が期待される。また、LocoBeeは約半年間のサービス運営を経て、「ベトナム人」に絞ったサービスの強化を決断し、第2フェーズの展開を進めている。2018年1月にはベトナム語によるウェブマガジン『LocobeeMag』のリリースを予定している。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 山田 秀樹)

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