■業績の動向
● 2017年12月期決算の概要
アイ・エス・ビー<9702>の2017年12月期決算は、売上高16,668百万円(前期比24.4%増)、営業利益596百万円(同97.2%増)、経常利益627百万円(同92.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益307百万円(同75.7%増)と、大幅増収増益で着地した。
2017年12月期は2017年1月にアートを子会社化したことで、既存事業から成る情報サービス事業と、アートの事業から成るセキュリティシステム事業の2セグメント体制となった。
売上高について、情報サービス事業セグメントはモバイルシステムや業務システムが前期比増収となった一方、組込や公共は減収となり、前期比0.7%(94百万円)増と横ばい圏にとどまった(2016年12月期の全社売上高と、今期の情報サービス事業セグメントの売上高の比較)。結果として、新規連結のアートの売上高(セキュリティシステム事業セグメントの売上高)がそのまま全社ベースの増収額に相当する形となった。
利益面では、情報サービス事業セグメントにおいても営業利益が前期比162百万円の増益となった。この最大の要因は、プロジェクトマネジメント能力の向上だ。かつてはこの部分が不十分だったため赤字案件への転落や赤字の規模が予想以上に拡大することも少なくなかった。同社はここ数年、プロジェクトマネジメントの強化に努めてきたがその成果が出た。また働き方改革を推進して残業時間の削減とそれに伴う残業代の圧縮に努めたことも利益増に貢献した。
一方、セキュリティシステム事業セグメントの営業利益は131百万円となった。この数値は当初計画を上回る水準とみられる。これは、アートを傘下に収めた後、両社が協業してアクセスコントロール専用IoTプラットフォーム「アリゲイト」を開発・販売するなどのスピード感を持った取り組みが奏功したためとみられる。
これらの結果、全社の営業利益は前期比294百万円増益の596百万円に達した。期末の在庫の評価を見直したことで売上原価が70百万円押し上げられ、その分だけ営業利益が押し下げられた。この点を補正すると、営業利益は期初予想の680百万円をほぼ達成したことになり、2017年12月期は順調な1年だったと言える。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)
<TN>
● 2017年12月期決算の概要
アイ・エス・ビー<9702>の2017年12月期決算は、売上高16,668百万円(前期比24.4%増)、営業利益596百万円(同97.2%増)、経常利益627百万円(同92.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益307百万円(同75.7%増)と、大幅増収増益で着地した。
2017年12月期は2017年1月にアートを子会社化したことで、既存事業から成る情報サービス事業と、アートの事業から成るセキュリティシステム事業の2セグメント体制となった。
売上高について、情報サービス事業セグメントはモバイルシステムや業務システムが前期比増収となった一方、組込や公共は減収となり、前期比0.7%(94百万円)増と横ばい圏にとどまった(2016年12月期の全社売上高と、今期の情報サービス事業セグメントの売上高の比較)。結果として、新規連結のアートの売上高(セキュリティシステム事業セグメントの売上高)がそのまま全社ベースの増収額に相当する形となった。
利益面では、情報サービス事業セグメントにおいても営業利益が前期比162百万円の増益となった。この最大の要因は、プロジェクトマネジメント能力の向上だ。かつてはこの部分が不十分だったため赤字案件への転落や赤字の規模が予想以上に拡大することも少なくなかった。同社はここ数年、プロジェクトマネジメントの強化に努めてきたがその成果が出た。また働き方改革を推進して残業時間の削減とそれに伴う残業代の圧縮に努めたことも利益増に貢献した。
一方、セキュリティシステム事業セグメントの営業利益は131百万円となった。この数値は当初計画を上回る水準とみられる。これは、アートを傘下に収めた後、両社が協業してアクセスコントロール専用IoTプラットフォーム「アリゲイト」を開発・販売するなどのスピード感を持った取り組みが奏功したためとみられる。
これらの結果、全社の営業利益は前期比294百万円増益の596百万円に達した。期末の在庫の評価を見直したことで売上原価が70百万円押し上げられ、その分だけ営業利益が押し下げられた。この点を補正すると、営業利益は期初予想の680百万円をほぼ達成したことになり、2017年12月期は順調な1年だったと言える。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)
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