スケジュール感からは“もう一段の巻き戻し(ポジション調整)”が入りやすい…!?

著者:武市佳史
投稿:2018/03/27 11:24

◆諸々の懸念後退 - リスク回避の巻き戻し

※ご注意:予想期間は3月28日と表示されていますが、本日(3月27日)の東京・欧州・NY市場の値動きを想定した記述となります。

“米・中貿易戦争に対する懸念”は根強いものがありますが、ようやく昨日は“後退”しました。
「金正恩・朝鮮労働党委員長が北京を電撃訪問」との一部報道も“朝鮮半島の緊張緩和⇒リスクの巻き戻し”を促している印象があります。
NYダウが660ドル超の反発を見せる中、105円前半に展開していた分厚いドル売りオーダーを突破したドル円は、105円半ばへと値を戻しています。

◆「あくまで戻り(ポジション調整)の一環」との見方も根強いが…?

「あくまで戻り(ポジション調整)の一環」との見方も根強いだけに、「そう簡単に“上値模索”には転換しない」と見るのが自然かもしれません。
しかし「3/23高値(3/21~3/23の38.2%戻しにも相当、105.325円)」に並んでいた前記“分厚いドル売りオーダー”を突破したことは、「“もう一段の戻り”が期待できる局面」へ移行し印象があるのは事実です。
特に今週は「年度末(日本)/イースター休暇(欧米)」を控えており、普段よりも「ポジションの巻き戻しが入りやすい」というマーケット環境でもあります。

もちろん“米・中貿易戦争への懸念”は払拭したわけではないだけに、“期待先行”へなかなか振りづらいのは事実です
また“国内政局不安(森友問題)”もどうなるかわからず、懸念は残ります。
それでも「20日移動平均線とほぼ重なる“3/22高値(106.083円)”」「日足・一目均衡表基準線とほぼ重なる“3/13~3/23の61.8%戻し(106.270円)”」に向けた買い戻し(反発)は、十分可能と考えたいところです。

◆ドル円 抵抗・支持ライン

上値5:106.270(3/13~3/23の61.8%戻し、日足・一目均衡表基準線)
上値4:106.083(3/22高値、20日移動平均線、ピボット2ndレジスタンス)
上値3:105.957(3/13~3/23の50%戻し、大台)
上値2:105.873(3/21~3/23の61.8%戻し)
上値1:105.644(3/13~3/23の38.2%戻し、3/21~3/23の50%戻し、日足・一目均衡表転換線、ピボット1stレジスタンス)
前営業日終値:105.401
下値1:105.319(3/26安値後の38.2%押し)
下値2:105.188(3/26安値後の50%押し)
下値3:105.000(大台、3/26安値後の61.8%押し)
下値4:104.917(3/26安値後の押し目、ピボット1stサポート)
下値5:104.632(3/23-26安値、1/26安値《108.277》への61.8%戻しを想定した下値メド)

※ユーロ円やユーロドルなど、他の通貨ペアの抵抗・支持ラインは〔一週間の為替市場を分析!マーケット・チェックWebセミナー〕にて公開中。

11:43 ドル円 抵抗・支持ライン追加
武市佳史
株式会社マネーパートナーズ チーフアナリスト
配信元: 達人の予想