下値メドを探りにくいが、悲観は必要なし…!?

著者:武市佳史
投稿:2018/03/23 11:47

◆蒸し返された「貿易戦争絡みの懸念」 - 104円台へ…

※ご注意:予想期間は3月24日と表示されていますが、本日(3月23日)の東京・欧州・NY市場の値動きを想定した記述となります。

あぁ、あぁぁ…
「金利格差に着目した失望売り」は期待通り“短命”だったものの、懸念した「貿易戦争絡みの懸念」が昨日は蒸し返されました。
下値メドとして期待した“3/16安値(105.606円)”が欧州タイム序盤に決壊すると、NYダウ急落に伴ってNYタイムには“3/2安値(105.250円)”水準へと下値を拡大しました。
そして流動性の乏しい本日オセアニアタイムに入ると、“104.632円”まで突っ込むに至っています。

◆“リスク回避⇒円買い”に振れやすいのは事実だが…

“米・中貿易戦争”への警戒感が高まっているだけに、本日は“荒い値動き”が懸念されるところです。
“株安も連鎖”していますので、“リスク回避⇒円買い”に振れやすいのも事実といわざるを得ないところです。

ただしマーケット全体を見れば、ドルは“むしろ強含んで”おり、そして今朝の下落にて“1/26安値《108.277円》への61.8%戻しを想定した下値メド(104.630円)”にもすでに到達しています。
下落圧力が加速していますので“下値メドを探りにくい”のは事実ですが、ここからさらに崩れるとなると…?

全ての材料をなぎ倒す破壊力を秘めた“リスク回避姿勢”が絡んでいるだけに“一旦様子見”とせざるを得ず、また目先は“不安定”“荒い値動き”を覚悟せざるを得ないのも事実ですが、決して悲観する必要はないと考えます。

◆ドル円 抵抗・支持ライン

上値5:106.000(大台、3/21~3/22の50%戻し、日足・一目均衡表転換線)
上値4:105.873(3/22高値後の61.8%戻し)
上値3:105.791(3/21~3/22の38.2%戻し、ピボット1stレジスタンス)
上値2:105.636(3/22高値後の50%戻し)
上値1:105.399(3/22高値後の38.2%戻し)
前営業日終値:105.276
下値1:105.250(3/2安値、3/22安値)
下値2:104.963(16/11/10安値、大台、ピボット1stサポート)
下値3:104.725(ピボット2ndサポート)
下値4:104.630(1/26安値《108.277》への61.8%戻しを想定した下値メド)
下値5:104.183(ピボットローブレイクアウト)

※ユーロ円やユーロドルなど、他の通貨ペアの抵抗・支持ラインは〔一週間の為替市場を分析!マーケット・チェックWebセミナー〕にて公開中。

13:04 ドル円 抵抗・支持ライン追加
武市佳史
株式会社マネーパートナーズ チーフアナリスト
配信元: 達人の予想