要人発言に振り回される展開
6日のドル/円は要人発言に振り回される展開が続き、一時108円台前半まで下落した。ムニューシン米財務長官が「強いドルは最大の国益」などと発言するとドルが買われる場面もあったが、黒田日銀総裁が2%の物価目標に「ようやく近付いてきた」と述べた事で日銀の金融政策正常化観測が再燃すると円買いが活発化した。黒田日銀総裁の発言については、前後の文脈から見ても出口戦略を連想させる内容とは到底思えない。市場が過剰に反応したと言うしかないが、それは同時に市場の円高に賭ける意気込みと言えるのかもしれない。こうした中、本日は週足の一目均衡表の雲下限(109.097円)がチャート上のポイントとなりそうだ。この水準が上値抵抗と化すようなら108円割れを試す動きに繋がりやすくなろう。