膠着継続も、リスク回避には傾斜していない…!?

著者:武市佳史
投稿:2017/11/13 10:39

◆“株安の連鎖”続く中、“揺れ動き”に終始

※ご注意:予想期間は11月14日と表示されていますが、本日(11月13日)の東京・欧州・NY市場の値動きを想定した記述となります。


米国市場休場(ベテランズデーの振替休日)で“流動性”が乏しい中、“株安の連鎖”がドル円を押し下げました。
これに“米税制法案の不透明感”が尾を引き、“上値の重い”展開を強いられています。

一方で米10年債利回りは“2.40%乗せ”を達成しており、“金利選好のドル買い”が下値を支え続けています。
こうして“上値は重い”ものの“崩れる”には至らず、“揺れ動き”に終始して先週末の取引を終えています。

◆まだ“下げ止まった”とはいいづらいが…?

「調整が難航しそう」な米税制法案感は、高値警戒感燻る株式市場にとって“格好の口実(利益確定売り)”とされている印象があります。
このため“株安の連鎖”が継続する可能性は高く、「下げ止まった」とは本日もいいづらいところがあります。

しかし「2.40%に乗せた」米10年国債利回りは、“金利選好(日米金利格差拡大)”のドル買い・円売りが後押しされやすいと見るのが自然です。
そして「リスク回避に傾斜していない」現状を考えると、感応度が高いのは“円売り”となる可能性が否めません。

“113.90-114.00円”に分厚いドル売りオーダーが観測されていますが、それ以上に“113.20-113.00円”には分厚いドル買いオーダーが展開しています。
引き続き「大きく崩れるは期待薄」「あくまで利益確定売り」を鑑みて、「113円台は丁寧に買い拾い」を継続したいところです。

◆ドル円 抵抗・支持ライン

上値5:114.334(11/7高値)
上値4:114.067(11/9高値、11/6~11/9の61.8%戻し、大台、ピボットハイブレイクアウト)
上値3:113.898(11/6~11/9の50%戻し、日足・一目均衡表基準線、ピボット2ndレジスタンス)
上値2:113.721(11/6~11/9の38.2%戻し)
上値1:113.629(11/10高値、20日移動平均線、ピボット1stレジスタンス)
前営業日終値:113.492
下値1:113.219(11/10安値、日足・一目均衡表基準線、ピボット1stサポート)
下値2:113.096(11/9安値)
下値3:112.960(10/31安値、大台、ピボット2ndサポート)
下値4:112.827(10/16~11/6の61.8%押し、ピボットローブレイクアウト)
下値5:112.504(10/20安値)

※ユーロ円やユーロドルなど、他の通貨ペアの抵抗・支持ラインは〔マーケット・チェック15分Webセミナー〕にて公開。

10:54 ドル円 抵抗・支持ライン追加
武市佳史
株式会社マネーパートナーズ チーフアナリスト
配信元: 達人の予想