“収斂圧力/上値抑制圧力”が減退する…!?

著者:武市佳史
投稿:2017/10/27 11:01

◆“ハト派寄り”なECB理事会を受け、ドル円は再び114円台へ

※ご注意:予想期間は10月28日と表示されていますが、本日(10月27日)の東京・欧州・NY市場の値動きを想定した記述となります。


結論からいうと、「チャンスを逃した」といえそうです。

注目のECB理事会は「300億ユーロの減額」「9か月の延長」とされました。
いずれも予想数値の真ん中(200-400億ユーロ/6-12か月)でしたが、「さらなる期間延長」との話もあり、マーケットは“ハト派的”と捉えました。
ユーロ売りはドル買いへと波及し、ドル円は再び114円台へ浮上しています。

◆“上値の重さ”は相変わらずだが…?

もっとも“上値の重さ”は相変わらずであり、現時点で“さらに上値を伸ばす”といった展開には至っておりません。
しかし昨日は「米下院が来年度予算決議案を可決」との報が入って来ており、「次期議長争いからイエレン女史が脱落」との見方も広がりつつあります。
“株高・債券安(利回り上昇)”の影響もありますので、“ドル買い・円売り圧力がかかりやすい”と考えることは十分に可能です。

“114.20-50円に展開するドル売りオーダー”が行く手を遮っていますが、本日NYタイムには“12億ドル超(114.00円)/10億ドル超(114.50円)”に相当するオプションが行使期限を迎えます。
つまり“収斂圧力ならびに上値抑制圧力は減退しやすい”と考えるの自然…?

“北朝鮮リスク”が燻り、また“上値の重い114円台”で迎える週末ですので、当然、“ポジション調整”には気を配っておく必要があります。
それでも“もう一段の上値追い”が期待できる局面と考えたいところです。

◆ドル円 抵抗・支持ライン

上値5:115.000(大台、ピボットハイブレイクアウト)
上値4:114.879(3/15高値)
上値3:114.493(7/11高値、ピボット2ndレジスタンス)
上値2:114.244(10/25高値、ピボット1stレジスタンス)
上値1:114.071(10/26高値)
前営業日終値:114.000
下値1:113.695(10/26安値後の61.8%押し)
下値2:113.539(ピボット1stサポート)
下値3:113.344(10/26安値)
下値4:113.250(10/23-24安値、10/16~10/25の38.2%押し)
下値5:113.148(日足・一目均衡表転換線)

※ユーロ円やユーロドルなど、他の通貨ペアの抵抗・支持ラインは〔マーケット・チェック15分Webセミナー〕にて公開。

11:24 ドル円 抵抗・支持ライン追加
武市佳史
株式会社マネーパートナーズ チーフアナリスト
配信元: 達人の予想