「上目線変わらず」も、「一旦様子見」…!?

著者:武市佳史
投稿:2017/10/26 11:02

◆“一気の上値追い”とはいかず…

※ご注意:予想期間は10月27日と表示されていますが、本日(10月26日)の東京・欧州・NY市場の値動きを想定した記述となります。


“利益確定売り”にて下押していたドル円でしたが、やはり米10年国債利回りに引っ張られる格好で反発に転じました。
“114.00-20円”に展開する分厚いドル売りオーダーをもこなすと、欧州タイムには一時“114.244円”まで上値を伸ばしています。

もっとも“114円前半のドル戻り売りニーズ”は根強く、また決算を嫌気したNYダウが“反落に転じた”こともあって、“一気の上値追い”とはいきませんでした。
さらに“忘れた頃の北朝鮮リスク”も加わったことで、ドル円は113円半ばへ押し戻されて、昨日の取引を終えています。

◆ECB理事会は“相応の波乱要因”

こうした中、本日はECB理事会が予定されています。
“緩和縮小(テーパリング)”が有力視されるものの、“減額される額/延長される期間”が割れており、“思惑が定まっていない”のが実状です。
このため組み合わせ次第では“ユーロ買い/ユーロ売り”のいずれに反応してもおかしくなく、前記“北朝鮮リスク”もあることを考えると“相応の波乱要因”として対応せざるを得ないところです。

◆「上目線は変わらない」と見るのが自然だが…?

基本は“次期FRB議長争い/米税制改革”であり、2.40%を明確に突破した“米10年債利回り動向”を見る限り、「上目線は変わらない」「あくまで押し目」と見るのが自然です。
ただ本日に関しては「一旦様子見」とし、「嵐が過ぎるのを待ちたい」ところです。
「チャンスを逃す」ことになるかもしれませんが…?

◆ドル円 抵抗・支持ライン

上値5:114.585(ピボット2ndレジスタンス)
上値4:114.493(7/11高値)
上値3:114.244(10/25高値)
上値2:114.162(ピボット1stレジスタンス)
上値1:114.000(大台)
前営業日終値:113.738
下値1:113.479(10/25安値)
下値2:113.397(ピボット1stサポート)
下値3:113.250(10/23-24安値、10/16~10/25の38.2%押し)
下値4:113.163(10/16~10/23の38.2%押し)
下値5:113.000(大台、ピボット2ndサポート)

※ユーロ円やユーロドルなど、他の通貨ペアの抵抗・支持ラインは〔マーケット・チェック15分Webセミナー〕にて公開。

11:38 ドル円 抵抗・支持ライン追加
武市佳史
株式会社マネーパートナーズ チーフアナリスト
配信元: 達人の予想