記録ラッシュが続く株式市場の死角も考慮しながら押し目を拾う展開 トレードタイム

著者:平野朋之
投稿:2017/10/23 11:22

■記録ラッシュの株式市場に死角はあるのか?

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■記録的な株高が続く、日米の株式相場は、「押し目待ちに押し目なし」の格言に相応しい上昇トレンドとなっています。

日経平均株価・・・57年ぶりの記録タイとなる14連騰(週末時点)
・米株式主要3指数・・・史上最高値更新ラッシュ

株高という点でみれば「リスク選好」から円を売って、ドルを買う動きは否定できません。

しかし、こういった記録づくめの裏を考えるのが、相場であり投資家の欲でもあります。

つまり、この記録的な株高がどこかのタイミングでクラッシュする可能性も僅かながらあることを念頭におきたいと考えています。


特に史上最高値を続ける米株式市場に死角とも言える材料は以下のものだと考えています。

・メキシコ国境の壁
・ヘルスケア問題
・ハリケーン被災地救援


■次期FRB議長にも注目!

そんな不安定な材料がある中で、FRB時期議長も今週内には決定する見通しです。

パウエルFRB理事かテイラー教授のどちらかが選出される見通しのようです。もしパウエルFRB理事が選出されるようであれば、イエレン議長の流れを引き継ぐ格好になりそうです。

その意味では、慎重な追加利上げが想定できそうです。

しかし、テイラー教授になるようであれば、タカ派よりのイメージが強く、来年度の追加利上げと資産縮小を加速
する可能性があり、一時的にはドル高になるものの、その歪みには警戒が必要になりそうです。


■為替市場ではIMM日本円のポジションは高水準!

週末の日足上では、大陽線で買い優勢の展開の中、衆院選で与党が2/3を維持したことで、リスク選好となり本日は窓をあけてスタートしています。


テクニカル面での上値のターゲットは、5月と7月の114円ミドルとなっています。引値ベースで超えるようであれば、115円の節目も視野に入れる必要がありそうです。

しかし、この5月からのレンジを抜けるには、もう一つ大きなインパクトある材料が必要であるとみています。

また、引き続きIMM日本円のポジションは買い越し残高が10万枚を超え高水準になっているので、高値追いには警戒しながら短い足で安値を拾いながら早い回転売買が優勢になりそうです。
平野朋之
株式会社トレードタイム代表取締役
配信元: 達人の予想