想定以上に突っ込んだ現状は「丁寧に押し目を拾うチャンス」…!?

著者:武市佳史
投稿:2017/10/16 11:21

◆予想を下回る米経済指標を受け、ドル急落…

※ご注意:予想期間は10月17日と表示されていますが、本日(10月16日)の東京・欧州・NY市場の値動きを想定した記述となります。


あぁ、あぁぁ…。
“112.00-111.80円”に展開するドル買いオーダーをこなしたドル円は、一時111.692円へと下値を拡大しました。
“北朝鮮リスク”が燻っていたこともありますが、“米消費者物価指数/小売売上高”が予想を下回った影響が大きかったと見られます。

◆想定した以上に突っ込んだ格好だが…?

111円台に値を落としたことで、“上値の重さ”がより意識された格好といえます。
米韓軍事演習(16日~)/中国共産党大会(18日~)というスケジュールまで考えると、今週はさらに“北朝鮮リスク”が囃されてもおかしくないと見るべきかもしれません。

しかしながら大きく突っ込んだ格好の先週末にしても、NYクローズ時には“200日移動平均線(先週末は111.808円)”水準へと戻していました。
テクニカル的には「下押したものの、明確に割り込んだわけではない」「依然として長期トレンドラインにサポートされている」状況といえます。

想定した以上に突っ込んだ格好ではありますが、インフレ/個人消費関連の米経済指標が悪化しても“米年内利上げ観測”は変わらない、つまり“ドル買い基調に変化なし”…!?
もう一つ「衆議院選(22日)に向けた様子見ムード」の台頭という懸念材料が控えていますが、「丁寧に押し目を拾っていく」は継続と見たいところです。

◆ドル円 抵抗・支持ライン

上値5:112.769(10/6~10/13の61.8%戻し)
上値4:112.563(10/6~10/13の50%戻し、10/11-12高値、日足・一目均衡表転換線、ピボット2ndレジスタンス)
上値3:112.366(20日移動平均線、10/13高値、10/6~10/13の38.2%戻し)
上値2:112.217(ピボット1stレジスタンス)
上値1:111.990(50週移動平均線、大台)
前営業日終値:111.868
下値1:111.786(200日移動平均線)
下値2:111.692(10/13安値、ピボット1stサポート)
下値3:111.474(9/25-26安値)
下値4:111.343(ピボット2ndサポート)
下値5:111.087(9/20安値、100日移動平均線、20週移動平均線、9/8~10/6の38.2%押し)

※ユーロ円やユーロドルなど、他の通貨ペアの抵抗・支持ラインは〔マーケット・チェック15分Webセミナー〕にて公開。

11:33 ドル円 抵抗・支持ライン追加
武市佳史
株式会社マネーパートナーズ チーフアナリスト
配信元: 達人の予想