景気敏感株が重しで日経平均の上値は重そう 個別物色中心の展開が続く 

著者:市原義明
投稿:2017/06/05 18:30

◆業種別の騰落が先週末から逆転した

6日(火)の日経平均は、景気敏感株を押し上げる手がかりが見当たらないので小幅続落の想定です。

週明け(5日)の日経平均は、雇用統計後の円高傾向と前週末の大幅上昇の反動で小幅反落でしたが、日中はプラスになる場面もありましたから、底堅い結果だったと思われます。

下げ渋った底堅さから明日は反発して高値更新に期待したいところですが、先週末と今日の業種別の傾向から考えると上値が重くなりそうです。

今日の業種別指数のランキングは、鉄鋼、非鉄などの資源関連、自動車、銀行などの金融株が下がり、小売やサービス、情報通信などの内需関連株が上昇しています。この動きは先週末と正反対の結果です。

そして、先週末は日経平均が300円以上の大幅上昇で2万円台を回復していますから、鉄鋼、非鉄などの資源関連、自動車、銀行などの金融株が上がって日経平均を押し上げたと考えられます。

簡単にいえば、日経平均は文字通りの平均値でも、景気敏感株が指数を押し上げやすい傾向があり、景気敏感株が為替に連動しやすいから日経平均も円安に連動しやすいといえます。

先週末の米国雇用統計後に1ドル=110円台中盤の円高に進んでしまったので、景気敏感株が上がりにくくなれば、日経平均も上がりにくいという結論になります。

ただし、日経平均が上がらずとも、内需関連株や中小型株に物色が向かっているので、調整ともいえない小幅な下落になる想定です。
市原義明
株式会社ストックゲート 執行役員兼営業部長
配信元: 達人の予想