本日の基本は“様子見”だが、仕掛けは“上方向に向かいやすい”…!?
◆ドル買いに軍配上がるも、“分水嶺(115円ライン)”には届かず…
※ご注意:予想期間は3月10日と表示されていますが、本日(3月9日)の東京・欧州・NY市場の値動きを想定した記述となります。
“113.70-50円にドル買いオーダー”“114.10-30円にドル売りオーダー”に挟まれた攻防戦(膠着)は、一旦“上方向(ドル買い)”に軍配が上がりました。
下方向を執拗に攻めたてたものの“こなしきれず”、“反発”した格好といえます。
昨日はADP雇用統計の“ポジティブサプライズ”という後押しもあり、2.58%へと上昇した米10年債利回りにつれて114.742円へと駆け上がっています。
もっとも“もう一つ上(114.50-115.00円)のドル売りオーダー”をこなすには至っておらず、依然として“分水嶺(115円ライン)”には届いていないのが実状です。
◆「このまま継続するか?」には、いささか疑問が残る…?
イエレンFRB議長は「雇用・インフレが好調を維持すれば…(3日)」と述べており、米雇用統計はまだ残っているものの“現時点でも3月利上げはほぼ確実”と見ていいと思います。
ただ3月利上げの可能性(織り込み度)は“すでに90%超”に達しており、「この動きがこのまま継続するか?」に関してはいささか疑問が残るところでもあります。
年度末を控えた国内輸出筋のドル売りオーダーは厚く、“一筋縄ではいかない”と考えるのが自然だからです。
◆ただテクニカル的には逆転 - 仕掛けは“上方向に向かいやすい”…!?
もっとも“2/15高値(114.944円)”を突破すると“2/7安値(111.586円)-2/28安値(111.669円)の変則ダブルボトム”が完成する格好となるだけに、“上方向に仕掛けやすい”と見るのもまた自然ということになります。
手前には“日足・一目均衡表先行スパンの雲”も控えているものの、“かなり薄い(114.456-520円)”ことを考えると“抵抗としては弱い”と考えることも可能です。
米雇用統計を明日に控える中、本日はECB理事会&ドラギ総裁記者会見が予定されています。
このため“基本は様子見”となりやすく、115円に届かなかったことを背景にした“上値の重さを再確認⇒利益確定売りが先行”への懸念も頭をよぎるところです。
それでもあくまで目先のレンジながらも“上方ブレイクの初動”であり、“期待はさらに募る”ところです。
昨日突破した114.30-10円水準を“今度は支持ラインとして機能できるか…?”を見極めつつ、引き続き“下がったところは丁寧に買い拾い”と見たいところです。
◆ドル円 抵抗・支持ライン
上値5:115.613(1/19高値)
上値4:115.377(1/20高値、1/27高値、ピボット2ndレジスタンス)
上値3:114.944(2/15高値、大台、ピボット1stレジスタンス)
上値2:114.742(3/8高値)
上値1:114.520(日足・一目均衡表先行スパン上限/下限、週足・一目均衡表転換線)
前営業日終値:114.398
下値1:114.153(3/6~3/5の50%押し、100週移動平均線)
下値2:114.014(3/6~3/5の61.8%押し、50日移動平均線、大台)
下値3:113.759(ピボット1stサポート)
下値4:113.564(3/6安値、3/8安値、2/28~3/3の38.2%押し)
下値5:113.441(20日移動平均線)
※ユーロ円やユーロドルなど、他の通貨ペアの抵抗・支持ラインは〔マーケット・チェック15分Webセミナー〕にて公開。
11:35 ドル円 抵抗・支持ライン追加
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