海外株式市場の下落が重石になりそう 決算ピークで個別物色中心の展開

著者:市原義明
投稿:2017/01/30 18:55

◆明日は決算発表前半のピーク

31日(火)の日経平均は、横ばいの想定です。

週明け30日の日経平均は、4日ぶりの反落になりました。海外市場や為替状況から全体の買い手がかりが少なかったため、先週末にかけた3日続伸で680円程度の大幅上昇した反動安になったのでしょう。

ただし、先週末の5日線が19121円、25日線が19244円でしたから、移動平均線から離れすぎた分の調整の範囲と考えられます。

明日は上昇一服から反転の可能性も考えられるのですが、夕刻の欧州市場が軟調ですし、日銀政策決定会合も控えているため、日経平均の上値が重い想定です。

また、本日は約170社、明日は約360社の決算発表が予定されている前半のピークですから、決算待ちのムードが強くなりそうです。

これらの日経平均は5日線や25日線が下値をサポートするが上値が重い横ばいで、決算を受けた個別物色が中心の想定です。

一方、決算発表については、輸出関連企業は高値つかみに注意したい場面です。

今回の決算発表は、第2四半期(7~9月)から第3四半期(10~12月)の為替の大幅な円安を織り込みますから、輸出企業の決算は前回から良くなっている銘柄の方が圧倒的に多い状況です。

しかし、すでに株価が大幅に上昇して水準を変えている銘柄も多いので、高値を買ってさらに上昇するほどこれからインパクトがあるとは考えにくいと思います。

今日の値上がりランキング上位銘柄は、決算発表が手がかりになった銘柄が並んでいますが、円安で業績が変化した銘柄は少なく、本業が絶好調の銘柄が目立っています。

決算発表シーズンは銘柄選びのヒントが多い時期ですから、全体よりも個別をじっくり吟味される状況になりそうです。
市原義明
株式会社ストックゲート 執行役員兼営業部長
配信元: 達人の予想