米国株急落の影響はどの程度か?

著者:市原義明
投稿:2016/09/10 18:17

米国株急落の影響はどの程度か?

週末(9月9日)の米国株式市場は早期利上げムードが高まって全面安、NYダウの下落幅は394ドルで、イギリスがEU離脱を決めた6月24日の610ドル安以来の大幅な下げになりました。

シカゴ日経先物は、大証比‐210円の16650円で終わりました。ただし、9月配当権利の関係で日経先物が現物の日経平均よりも安くなっていますので、前日比で計算すると16750円程度になりそうです。

週末の日経平均の25日移動平均線が16737円なので、だいたい25日線までの下げでスタートすると考えられます。

そこから25日線の攻防ですが、日銀のETF買いが入る思惑があって売り込みにくいのと、17000円台回復の上昇局面で売買代金が低調でしたから、売りのエネルギーも少ないと思われます。

したがって、寄り付きで売り一が巡すれば、落ち着いてしまう想定です。

ただ、もともと来週は金融政策前で動きにくい週ですから、積極的に買われることなさそうとなり、売り一巡後は様子見でしょう。週明けのNYダウがリバウンドすれば、火曜日に反発するようなイメージです。

反対にNYダウが大幅続落となればさらに下がる可能性がありますが、2日間大幅に続落すると短期的な下げ過ぎになりますし、日銀政策決定会合の期待、日銀のETF買い、円安が支えになる可能性が高いので、週前半は心理的な節目の16500円まではないかと考えています。

ただし、週明けの下落によって日経平均の5日移動平均線が明確に下に向くため、短期上昇は転換となってしまいます。

短期的なリバウンドも5日線までになりやすく、来週は5日線に沿った調整ムードが強くなりそうです。




市原義明
株式会社ストックゲート 執行役員兼営業部長
配信元: 達人の予想