米10年国債入札が材料・・・・・

著者:柳澤浩
投稿:2016/06/08 16:22

利回り上昇ならドル円堅調か?・・・・・

昨日の海外市場では、英国のEU離脱懸念による質への逃避買いでドイツ10年国債利回りが史上最低水準を更新。これが米国債市場にも波及して、米長期金利も低下しました。この流れが米国利上げ観測の一段の後退との見方につながり、ドル円は107円台前半まで反落しました。

一方、原油相場は続伸し、NY原油先物は、約半年ぶりに終値ベースで50ドルの大台を回復。これが資源国通貨を押し上げ、豪ドル円等も上昇。これがドル円の下支えとなり、NY時間終盤には、ドル円も下げ幅を縮小する動きとなりました。

本日の東京時間には、三菱東京UFJ銀行が日本国債市場のプライマリー・ディーラー資格返上を検討と報じられた事で日銀の追加緩和の限界が意識され、朝方は日経平均株価も反落した事から、ドル円は106.70円台まで続落となりました。

しかし、午後に株価が上昇に転じ、現在は107円台を回復しています。本日も重要な米経済指標の発表は予定されていませんが、米10年国債入札が予定されています。米国債利回り動向とドル円は連動性がある為、米国債利回り上昇なら、ドル円も堅調な推移となりそうです。
柳澤浩
(株)FXプライム byGMOチーフアナリスト
配信元: 達人の予想