東証1部指定候補銘柄に注目

著者:冨田康夫
投稿:2016/03/01 19:14

東証1部指定候補銘柄に注目

 3月は1カ月間に20社以上の新規上場が予定されるIPOブームが到来する。これと同時に注目されるのが、次のステップアップともいえる東証1部への指定だ。株式市場への上場を果たした多くの企業にとって1部市場銘柄になることは、さまざまな意味で大きな目標となっている。

 1部指定の基準について東証では、
(1)株主数2200人以上(指定時見込み)、
(2)流通株式2万単位以上(同)、
(3)流通株式時価総額20億円以上(同)、
(4)流通株式数比率35%以上(同)、
(5)最近3カ月およびその前3か月の月平均売買高が200単位以上、
(6)時価総額40億円以上(同)、ただし、ジャスダックからは250億円以上、
(7)最近2年間の経常利益が5億円以上、または時価総額が500億円以上、
(8)最近5年間の有価証券報告書に虚偽記載がないなどのコンプライアンス関連の基準――などを設けている。

 現在、ジャスダック市場上場で決済、広告、ベンチャー投資など多角的に事業を展開するデジタルガレージ<4819>は、既に昨年11月に東証1部への市場変更への申請を実施している。このほかに、東証2部上場で魚、肉、野菜など業務用冷凍食品を手掛ける大冷<2883>、木くずを材料とした建材ボードの製造大手で、首都圏で木質廃棄物処理も手掛ける東京ボード工業<7815>、海鮮居酒屋「磯丸水産」、手羽先唐揚げ「鳥良」を展開するSFPダイニング<3198>、化粧品・食品向け主力のプラスチック製包装容器専業大手の竹本容器<4248>といったところが東証1部指定候補といえそうだ。
冨田康夫
株経ONLINE:編集長
配信元: 達人の予想