JR東海が150億円の黒字予想から300億円の赤字に下方修正

[TAROSSAさん]

JR東海は、2022年3月期の連結最終損益が300億円の赤字（前期は2015億円の赤字）になりそうだと発表したそうです。

150億円の黒字を見込んでいましたが、一転して赤字予想に引き下げ、最終赤字は2期連続となるそうです。

新型コロナウイルスの流行が落ち着きを見せ東海道新幹線では旅行客が回復しつつありますが、出張利用の手控えが続いているようです。

JR東海が2022年3月期予想を引き下げるのは7月末に続き2度目で、連結売上高は、予想を1070億円引き下げ、前期比22%増の1兆80億円と見込んだそうです。

記者会見で金子慎社長は「旅行客は比較的に早く戻ると思うが、ビジネス出張は感染防止に慎重な企業がある」との見方を示したそうです。

年間の運輸収入について7月末時点では、新型コロナが広がる前の2019年3月期に比べ59%の水準と見込んでいましたが、52%にとどまると見直したそうです。

JR東日本は2022年春から新幹線や特急列車のグリーン席料金を最大で3割値上げすると発表しましたが、JR東海の金子社長は「現時点で考えていない」と話し、サービスの強化とコスト削減で収益力を引き上げる考えのようです。

10月から東海道新幹線の最速列車「のぞみ」では1両をテレワーク対応として、パソコン画面ののぞき見を防ぐついたてやUSB充電器を無料で借りられるようにしたそうです。

一方で期初時点で年730億円のコスト削減を見込んでいましたが、広告宣伝費を減らし急ぐ必要のない修繕を抑えて削減幅を1千億円に広げるようです。

27日に発表した7～9月期決算は売上高が前年同期比1%減の2063億円、最終損益は160億円の最終赤字（前年同期は409億円の赤字）だったそうです。

9月にかけて新型コロナの流行が想定よりも深刻で、新幹線利用客の落ち込みが続き、6月にいったん終えた、駅や運行に関わる社員を対象にした一時帰休を9月に再開するなどコスト削減を進めましたが、補えなかったようです。

私も出張がすっかりなくなり、オンラインの会議等に置き換わり、この1年間は新幹線にも乗っていないような気がします。

9022：16,765円､　9020：7,205円