成年後見人の利用度と横領金額H23-29

元祖SHINSHINさん
元祖SHINSHINさん
こんなに大事な書籍をなくすなんて考えられない。そう思いながら家の中をずいぶん探し回った。かつて紹介した精神科三部作の隙間に、その書籍は眠っていたのだった。見つかるまで、3週間もかかっただろうか。

★「済ませておきたい死後の手続き ~認知症時代の安心相続術~」
  岡新太郎著 角川新書 2019.8.10.初版

まず、成年後見人の利用頻度について、以下内容の記述があった。
①2017(H29)年において、成年後見制度を利用しているのは約21万人。
②判断能力が不十分とされる方の総数は、推計約870万人。
③つまり約2%の人しか、この制度を利用していない。

この書籍では、サブタイトルにあるように、自身の判断能力を喪失してしまった人をターゲットに書いている。そうなる前に、なんとか相続の手続きをしておきましょうというスタンスだ。
となると、増え続けているというおひとり様を数に入れたら、成年後見人制度を利用するべき人の数はさらに爆増するはずだ。言い換えると、判断能力を失ってはいないがおひとり様も、成年後見人制度を利用しておかないと、ポックリ死んだときに財産など処分が何もなされず、空き家問題などが爆増する。

次に重要なのは、とはいっても他人に財産処理を任せることによるリスク。
いったいどのくらいの搾取が起きているのだろうか?
著者によればそれは、H23~29年の7年間において、総額253億円に上るのだという。
また、そのほとんどが親族後見人とされ、被害額全体の95%になるという(同書P.212より)。

ということで、被害に遭わない保証はないのだが、成年後見人を信託銀行などに託すことは、ひとつの方法なようだ。




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