ガン患者用に極めて糖質制限を強めた食事方法が述べられており、普通のヒトがまるごと実践するのは止めた方が良さそうかもしれないが、しかし、部分的には取り入れた方がガン予防に繋がるかもしれないという、アイディアいっぱいな食事を知ることができる書籍。レシピも少しついていたりする。
またガン専門医でないと知らないであろう、ガン治療のトピックスや、ガン細胞の不思議な特徴についても述べられており、オモロイ。
★「ケトン食ががんを消す」
古川健司著 光文社新書 2016.10.20.初版一刷 2018.8.10.五刷
さらにビタミンについての見識が、強くアップデートされていて参考になる。例えばビタミンAの摂取方法は、特にオモロイ。サプリから摂取するのは危険とし、健康な人ならレバーの焼き鳥を一本食べるだけでほぼ一週間分のビタミンAが確保でき、ニラレバ炒め一皿ならば二週間分になるという。プラス日常の緑黄色野菜を食していれば、万全だという。ビタミンAの抗ガン作用は絶大だが、摂取の仕方を間違えるとかえって発ガン率が上がってしまうと疫学調査で判明し、フィンランドショックとして知られているという。
他に、最近の書籍では評判の悪い高脂血症薬なのだが、アトルバスタチンには抗ガン剤の薬剤耐性を解除する力があるという。
こんな感じで、それはもう金太郎飴のようにオモロイ知見が満載になっている書籍だ。
