キューピーのベビーフード空き瓶に詰まった表題のルーを、
スペイン酒場のママからもらった。
その名の通り、表題の材料と塩が混ざった緑色のまだら白いルー。
冷凍庫の中に、鶏もも肉唐揚げ用の肉が6片転がっていた。
ラップが剥がれて、霜で肉が焼かれている。
早くなんとかしないとイケナイ。
北方謙三親分は、肉を腐らせて食らうのが趣味だとエッセイで書いていた。
それに比べれば、どーってことない状況。
おもむろに3片を、オリーブオイルを引いたフライパンに投げ入れた。
弱火の中火で、じっくりと焼きを入れる。
油が飛んで、キッチンがとんでもないことになっている。
焼きの終盤に、スペインママからもらったルーを投入。
たちまち、ニンニクのいい香りが漂いだしてきた。
頃合いを見て、鶏もも肉を口にしてみる。
強めの塩とニンニクが、オイラの脳みそを直撃してくる。
想像以上に美味い。
加熱されたルーは、直に食したときとはまったく異なる風味がする。
ただ、色合いと異なりイタリアンパセリの香りはしないし、
ぶつ切りのニンニクが、すぐに焦げ出すのが難点だ。
悪くはないのだが、使い方に工夫が必要なルーに思われた。
スペインでは当たり前な、常備ルーだという。
あらかじめ混ざっているので、
当然ながら使い方が適していれば便利なルーだ。
スープやパスタにも合うと思われた。
けれども、もっと食材の風味を大事にするならば、
やはり必要時にその都度、調理するのが最善と思われる。
といっても、時間がない現状では、
こうしたルーがあると、調理の時短になり、
しかも想像異常な風味が加わるとなれば、常備しておいて損はないと思われもした。
PS:イタリアンパセリをバジルに変えて、松の実を加えれば、
いわゆるジェノベーゼ・ソースになるのだが。
スペインではイタリアンパセリ、フランスではバジルが普通だと
スペインママは教えてくれた。