近藤誠プロトコルで行こうと決意する。
この場合、先進治療を行わないのだから、高額療養費制度の使用はない。
だいたいが長期療養制度とかいう入院制度に組み込まれると思われる。
医療費部分は患者負担額上限として定額になっており、この部分が増えることはない。けれど、医療費としては計上されない食事代やリネン代など諸々に費用が生じるため、一般的な支払額は、月に19万円程度になる。
この話を、過去に入院経験があり親を看取った人に言うと、そんなに高いはずがないという。せいぜいが、8万円~12万円だったという答えだ。
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中核病院は、緊急性の高い患者を受け入れることがメインで、
地域病院は、慢性疾患の患者を受け入れることとなっており、
こうした区分が、入院費用の支払額に影響している可能性がある。
おそらく、慢性病棟へ入院の場合、昔に比べて入院費用が高くなるよう設定されている。病院の大半が赤字であること、より安い在宅医療を推進させることなど目的として、そういう入院費用の設定になっていると思われる。
従って今後は、各人が民間保険に加入して入院保障を充実させておかないと、病気になった場合には、金銭面でとても苦労することになる。
言い換えると、近藤誠プロトコルを選択しても、高額療養費制度の対象外である食事代やリネン代などにかかる入院費用が高額なので、1日1万円の入院給付額が欲しい。それも、時限付きではなく、終身のものが求められる。
差額ベッドを希望するような庶民はいないと思うが、これも高額療養費制度の対象外なので、入院時には即、「大部屋で」と主張しないと青天井に入院費がかさむことになる。
あの世に銭を持って行けないが、せめて死ぬときくらいは金の心配をしないで、残った親戚に少しばかりの金が残るくらいにしておくと、気兼ねなくさっぱりして死ねると思われる。