新興市場は年初からリーマンショック以来となる7か月連続陰線を記録し
8月も年初来安値を更新する銘柄が相次いでいます。
マザーズ指数は1000ptを大きく割り込み、900pt割れが視野に入る状況ですが
ここまで下げ続ける以上、見落としている理由があるのではないかと感じ
原因になり得る事象を幾つか考えてみました。
ただマザーズの場合、指数寄与度上位銘柄は
メルカリ(1位)とMTG(2位)等の新規上場で大きく変化していますので
過去の指数と単純に比較するのは無意味かも知れません。
しかし直近大型IPOの成長力が過大評価されていたり
寄与度上位にランクされている既存銘柄の成長力が鈍っているとすれば
新興市場の下落はまだまだ続く可能性があります。
無論IPOは初値の高いケースが多いので短期的に下げるのは仕方ありませんが
高い成長力が実証されれば短期間で初値を超えることは充分可能なだけに
今後のマザーズ指数はメルカリやMTG等の成長力に大きく左右されると思います。
<新興市場が下げ止まらない理由として考えられること>
①需給の悪化が長引いているだけ➡地合いが好転すれば反発する可能性大
②大型IPOの上場で指数の水準に歪が生じている➡当該銘柄の成長性次第
③既存銘柄の成長力が過大評価されていた➡地合いに関係なく水準訂正へ
④国内新興市場は、ナスダック市場に於ける「FAANG」の様な
株価指数に大きな影響を及ぼす銘柄が無い(下落を止める力を持つ銘柄が無い)
最近の新興市場を見ていると、下落が止まらない要因として
上記の③と④が当て嵌まる様な気がして仕方ありません。
無論直近IPOに期待はしていますが
果たしてメルカリが「FAANG」の様な位置付けにまで成長するか?といえば
個人的には少々力不足ではないかと感じています。
以下にマザーズの時価総額上位20社+1社の
年初(1/4)または上場時からの株価推移をご紹介しますが
個人的な期待も含め、特に赤字で示した企業の成長力が
今後のマザーズ指数に大きな影響を及ぼすのではないかと考えています。
<マザーズ時価総額上位20社の株価推移と騰落率(終値ベース)>
順位➡銘柄名➡年初の株価➡8/17の株価➡上昇率or下落率
1位 メルカリ➡5300円(6/19上場)➡3835円 -27.6%
2位 MTG➡7350円(7/10上場)➡6120円 -16.7%
3位 ミクシィ➡5030円➡2613円 -48.1%
4位 サンバイオ➡3185円➡3040円 -4.6%
5位 PKSHA➡14040円➡11210円 -20.2%
6位 JIA➡3200円➡4260円 +33.1% (年初来高値からは-33.0%)
7位 TKP➡2751円➡3765円 +36.9% (同じく高値からは-30.8%)
8位 サイバーダイン➡1967円➡877円 -55.4%
9位 JAM➡129円➡134円 +3.9%
10位 そーせいGP➡2700円➡1265円 -53.1%
11位 マネーフォワード➡3160円➡4705円 +48.9%(高値からは-26.3%)
12位 ラクス➡1345円➡1795円 +33.5%
13位 ヘリオス➡1905円➡1577円 -17.2%
14位 ユーザベース➡1604円➡2531円 +57.8%(高値からは-39.3%)
15位 ラクスル➡1999円(5/31上場)➡2651円 +32.6%
16位 イトクロ➡6190円➡5940円 -4.0%
17位 弁護士ドットコム➡1535円➡3030円 +97.4%
18位 RPA H.D➡16440円(3/27上場)➡12330円 -25.0%
19位 SHIFT➡3430円➡4290円 +25.1%(高値からは-30.9%)
20位 ユナイテッド➡3895円➡2549円 -34.6%
21位 HEROZ➡42000円(4/20上場)➡17060円 -59.4%
<マザーズ上場銘柄の時価総額ランキング>
https://www.kabudragon.com/ranking/tm/jikasou.html
<ジャスダック上場銘柄の時価総額ランキング>
https://www.kabudragon.com/ranking/jq/jikasou.html