3月9日のNY市場は3指数が揃って大幅に上昇。
ナスダック指数は1月26日の史上最高値7505.77ptを久々に更新しました。
また3指数が大幅に上昇した主な理由を、報道は以下の様に伝えています。
①2月雇用統計が前月比+31.3万人(予想+20.0万人)と大幅に伸びた反面
平均時給は+0.1%(予想+0.2%、前月実績+0.3%)に止まり
年4回の利上げ観測が後退した
②5月頃をメドに米朝会談が実施される運びとなり
北を巡る地政学的リスクが後退した
③関税引き上げによる悪影響が最小限に止まるとの観測が広がった
ところで1月の雇用統計は+20.0万人(予想+18.0万人)
平均時給は+0.3%(予想+0.2%、前月実績+0.3%)でしたが
この時は金利の上昇が懸念されていたこともあり
雇用統計がトリガーになって株価は大暴落しています。
一方10年物国債の金利は、昨日の終値=2.869%
これに対して米国株が暴落した2月2日=2.841%
2月5日=2.709%、2月8日=2.820%
つまり株価が暴落した1ヶ月前よりむしろ長期金利は上昇していますから
金利が直接的な要因なら、先月の暴落と今月の急騰は辻褄が合いません。
勿論北朝鮮を巡る緊張が和らいだというプラス要素はありますが
こちらも緊張が高まった昨年4月以降
株価に影響した形跡がないので説得力に欠けます。
結局2月の株価暴落はヘッジファンドによる売り崩しが原因で
3月の株価高騰はそれがなかったから。違いはそれだけです。
つまり米国株の上昇トレンドは基本的に変わっていないということが
昨夜の株価高騰で証明された様な気がします。