伏見稲荷小説

元祖SHINSHINさん
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どーしてもこういう作品を発見してしまう。

ファンタジー系ライトノベルに抵抗のない読者ならば、
なかなか楽しめる作品になっている。

ただし、それにも程度があって、
例えば作中に「イタチ」が登場するとおもわずぶち切れてしまうような読者だと、
この作品で登場する白鳥に、どうような感情を抱いて、
読むのを止めてしまう恐れがある。

一応、この白鳥も終盤で関与してくるので、
その点はご容赦願いたい。
もっとも、伏見稲荷の来歴に詳しい人ならば、
白鳥が元来大事な象徴であることは知っていよう。

また、京都に実在する甘味処の話を作中
織り込んでいるところも、オモロイ。

★「京都伏見のあやかし甘味帳 ~おねだり狐との町屋暮らし~」
  柏てん著 宝島車文庫 2017.9.29.第2刷

伏見稲荷大社にある稲荷山も舞台になっているのだが、
行ったことのある人ならば、より一層楽しめよう。

また、相当につうな人でないと辿ったことはないであろう
行者道にも踏み行っており、驚く。

終盤の話に、つい引き込まれてしまい、
読み終わってみると、素直に続きが読みたいと感じている自分がいた。
左様に、童心が蘇ってくる作品に思えた。



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